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リーダーシップを持ちなさいとよく言われる割にあまり、この人がすごいリーダーだなぁという人とあったことはそれほど多くありません。また日本の場合、リーダーのポジションについてもあまりメリットがないという気もしています。それでも、今の日本にはリーダーシップが必要と主張している本があります。
外資系コンサルティングファーム出身でキャリアカウンセラーの著者が、リーダーシップについて考察した一冊です。
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そもそも曖昧なリーダーの概念
リーダーシップとかイノベーションなど、横文字にするとなんとなくかっこよく感じて、実際の意味合いはよく分かっていません。
私が経験する限り、リーダーという肩書きを持つ人の中には、かなりの割合で収支管理のみをする人であったり、指示だしておけばいいというスタンスの人が多いように感じています。そもそも実際の定義がよくわかりません。
また会社の部門のように永続的に続くチームなのか、プロジェクトのような期限が明確な仕事なのかによってもそのスタイルはかなり変わってくるでしょう。
本書では、リーダーがこなすべき4つのタスクとして、
1.目標を掲げる 2.先頭を走る 3.決める 4.伝える
の4つを挙げています。これだけだと一般論と区別がつきにくいですが、真逆の条件を考えることでこれはリーダーとして絶対にやっていけないというスタイルが見えてきます。すなわち、
1.目標設定を曖昧にする 2.進捗を人任せにする 3.判断しない 4.大事なことを伝えない
です。
私はこれらを一言で言って、
状況をブラックボックス化すること
だと考えています。
現状が良い状況なの化、悪い状況なのか、また良い方向へ向かっているのか、悪い方向へ向かっているのかという現状を共有する能力がリーダーとしてのスタートの条件になってくるのです。
不信感が存在すれば、チームはまとまりを失ってしまうのですから。
カリスマリーダーではなく、リーダーシップキャパシティ
リーダーシップに関して明確にしておきたいのは、日本に不足しているのは「リーダーシップ・キャパシティ」だということです。これは、「日本全体でのリーダーシップの総量」を意味します。
日本では、出る杭は徹底的に打たれます。正直リーダーシップなんか個人的には発揮したくないです。それでも世の中の状況が好転しない以上、個人個人がリーダーシップを発揮して行かざる得ないです。
ビルゲイツやジョブスを目指す必要はないですが、町内会長クラスのリーダーくらいは目指して見ようと考えています。
リーダーシップは学べるスキル
日本人には、自分はリーダータイプではないと思い込んでいる人もいます。押しが弱いとか、目立つタイプではない、あまり強くモノを言うのが好きではない、子供の頃から委員長にもキャプテンにも選ばれたことがない、などと考え、自分はフォロアータイプだと自ら言う人がいるのです。これは、リーダーシップを極端に狭く定義し、「リーダーとは特殊な人である」とする誤った思い込みからきています。
私は自分のことをリーダータイプだと思っていません。押しも弱いですし、強くモノを言うのも好きではありません。
実際の経験として、自分が前でたばかりに痛い目にあった経験もあります。
ですが、最低限のリーダーシップは持っていないとこれからの世の中、どんどん生きづらくなるぞという危機感は持っています。
ある程度、学んでおいて間違いなく損のないスキルです。自分のリーダーはまちがいなく、自分以外いません。
私は、「リーダーシップを発揮することは、自動車のハンドルを握ることと同じである。リーダーシップを身につければ、自身が人生のコントロールを握ることができる」という表現をよく使います。
今日のアクション
読み始めは外資系企業の組織論のような書き出しで始まりますが、後半はリーダーシップの考え方について、仕事だけでなく日常での活用場面にまで踏み込んで書かれています。採用基準というタイトルですが、活用範囲の広い内容となっています。
電子書籍「本好きのためのAmazonKindle読書術」著者。Kindle本総合1位を2度獲得。その他WordPressプラグイン「Sandwiche Adsense」を開発。トライ&エラー可能な人生を目指して活動中。世の中の問題はだいたいコミュニケーションに関わるものなので、もっと気楽にやろうをモットーにブログ「モンハコ」を運営。
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