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少し前まで私はそのように考えていました。ですが、様々な本を読み進めていくうちにアイデアを考えるには定石ともよべる方法が数多く存在することを知りました。
一般的に日本人は独走的なアイデアを出すのが不得意で、模倣が得意だといわれていますが、私は本当だろうかと疑っています。どちらかというとアイデアという概念に対する正しい認識を持ててないことが問題なのでは感じています。
スポンサーリンクアイデアは制約の中から生まれる
アイデアということを考える上で、どうしてもアイデアは無秩序の中で偶然生まれるというイメージがついて回ります。
日本人は集団を大事にし、人と違うことを嫌います。アイデアマンというとどうしても人と違う突飛なことをする人というイメージがあり、それも手伝って日本では新しいアイデアが生まれにくいのではと私は考えています。
ですが、実際のところ創造的なアイデアは制約のある状況下や地道な検証をもとに生まれることのほうが多いのです。
ニュートンは万有引力をリンゴが落ちる姿を見発見したと言われていますが、実際は緻密な測定データを積み重ねていたという話があります。決して突然のひらめきで発見したものではないのです。
アイデアを生み出す5つの型
スティーブジョブスがiphoneを考える際にi-modeを研究したといわれるように多くの革新的アイデアは既存のものの上に成立しています。
本書では、アイデアの想像するための雛形を以下の5つに分けて紹介しています。
引き算 | すでにある製品やサービスから 要素を取り除く |
分割 | 既存の構成要素を分けて考える |
掛け算 | すでにある製品やサービスの一部の要素を増やす、あるいは組み合わせる |
一石二鳥 | 一つの機能に複数の要素を兼ねさせる |
関数 | 一見無関係な要素を連動させる |
アイデアはひらめきという間違った認識
よく日本ではイノベーションが生まれにくいといわれているのは、そもそも日本の教育が形式知に偏りすぎているからではないかと考えています。
日本では、形式知の教育には熱心になりますが、一方でアイデアの想像術、メディアリテラシー、コミュニケーション術など、暗黙知の教育はあまりなされていません。
私は大学で研究していたころや社会にでた後、暗黙知の知識がなかったために大変苦労した経験があります。知識として持っているだけでずいぶんと楽になったのではと考えています。
情報がインターネットで簡単に入るようになった現代において、単なる形式知の価値は下がる一方です。新しい価値を生み出すようになるためには、基本的なアイデア発想法を多くの人が知っておくべきだと私は考えています。
今日のアクション
本書の最後で著者がすべての子供を発明家にしようと訴えています。確かに、子供ころからゲーム感覚でこういうことをやっていれば、多くの子供が発明家になれるかもしれないと考えました。
アイデアというモノの概念がざっくりしすぎているのが、アイデアを生み出す阻害要因になっている気がしています。その認識を修正するだけでも本書を読む価値があると考えています。
電子書籍「本好きのためのAmazonKindle読書術」著者。Kindle本総合1位を2度獲得。その他WordPressプラグイン「Sandwiche Adsense」を開発。トライ&エラー可能な人生を目指して活動中。世の中の問題はだいたいコミュニケーションに関わるものなので、もっと気楽にやろうをモットーにブログ「モンハコ」を運営。
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