問題の8割はコミュニケーション

だいたいの問題はコミュニケーション不足で起きている。コミュニケーションTips、ライフハック、Kindle、WordPress…etc

働き方の改革は忠誠心と依存心、そして自律心の三つ巴の戦いである

最近、大手の電機メーカーが多額の損失を出して債務超過に陥り、多くの人が人員削減されるかもしれないということが話題になっています。ネットニュースなどには現場の社員も声が掲載されていて、俺たちは何も悪くないのにと途方に暮れていると言われています。

そして、その現場の声に対して、会社に依存していたからそうなったからだとか、自分で考えてこなかったからだという批判の声がネットを中心にパッシングされていました。

この一連のやりとりを見て、少し違和感を覚えました。この現場の人達は、別に考えていなかった訳ではなく、会社を信頼していたという側面はなかったのかということです。

先日のアメリカの大統領選挙を見ていて分かるのは、日本人は総じて社会や所属する組織に対する信頼や忠誠心が高いということです。これが今の日本の社会に安定や豊かさをもたらしていることは間違いありません。

ただ、それがどこかでボタンを掛け違えて、信頼や忠誠心が、いつのまにか依存心に変わってしまっているケースが多いのだろうと考えています。

今後、訪れるであろう新しい働き方が実現した社会では、個人が組織属さず働いたり、あるいは複数の組織をまたにかけて働くというケースが増えるのかもしれません。

そういう世の中になったとき、働く世代である我々にどういう変化が起こってくるのか。今は残業規制やプレミアムフライデーなど主に時間の使い方だけが話題になっています。

ですが、私はさらに一歩踏み込んで今後働く人のメンタリティの問題が大きくなると考えています。現在、組織に属して働く多くの人間のよりどころは、精神的なよりどころは所属する組織になっているケースが多いです。それは、ポジティブに取れば忠誠心であり、ネガティブに取れば依存心にもなるデリケートな感覚です。

今後、パラレルキャリアで働く人が増えたとき、多くの人は自律して働くことと、このデリケートな感情の合間でバランスを保つことに苦労するのではないかと私は感じています。

そして、一歩舵取りを間違えば、日本人の中にある社会や組織を信頼して、一致団結できる素晴らしい特性も失ってしまいかねないと考えています。

私は世の中の働き方が変わっていくことは歓迎ですが、その中でもっと準備していくべきことがあるとも感じています。

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今週の気になっている本

日本人のサラリーマンはなぜこんなにもやる気がないのかを、海外の人の目線で書いた本です。かなり的を得ている部分もある反面、やはり日本人のメンタリティに触れていないと感じました。恐らくなのですが、日本人の会社とかに対する感情って、海外の人とはかなり違うのではないかと。

だから、働き方の改革の話をするなら、この部分を考えて議論しないと駄目と効果がない気がしています。

今日のアクション

少なくとも今のまま、意識改革無しで働き方の議論を進めると、せっかく時間が出来てももてあましてしまって、元の長時間労働の生活に戻りたいって言い出す人が結構いるんじゃないかなと個人的には予測しています。

日本人の古き良き忠誠心を保ちつつ、依存心を排除し、自分の人生を主体的に生きる自律心を養う。これががっちり噛み合わないと働き方の改革はできないと感じています。

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