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  • 全てのビジネスパーソンに捧ぐ。働くママさんの仕事術

    全てのビジネスパーソンに捧ぐ。働くママさんの仕事術

    photo credit: Chris JL via photopin cc

     

    仕事をしながらも自分のしたいこともきっちりやりたい。これは簡単そうでいて、体力、精神力ともにかなり使うことです。まして子供がいて、家庭がある人ならなおさらでしょう(私はいませんが)。人の時間の使い方の工夫、特に会社員のポジションの人の時間術というのは案外シェアされていない気がします。

     

     

    「忙しい」が口ぐせのあなたにワーキングマザーが教える自分の時間が増える36の時間管理術 (impress QuickBooks)

     

     

    2児の母であり、外資系企業に勤める現役ワーキングマザーの時間術の本です。

     

    タスク管理は心の疲れを軽くする

     

    著者の保科浩子さん(@hoshinna)さんは、仕事と育児の間でかなり疲弊されていたと著書の冒頭で書かれています。本書では、そんな保科さんがタスク管理を実践することで自分の時間をコントロールし、精神的、体力的余裕を取り戻したそうです。

    私は子供もいないので、おそらく時間については圧倒的に保科さんのほうが余裕がありません。そのような状況の中でも、ブログをコンスタントに更新するのはきついなぁと感じることもありますし、イベントの参加した翌日はぐったりして、何をしても手につかない状況になったりします。

    特に物理的な時間制約に加え、日々のストレスにより精神力の消耗というのは大きいです。実際保科さんも同じようなことを感じておられたようで、本書ではそれらを軽減するためのタスク管理の技術が多く紹介されています。

     

    インプットに巻き込まれない

     

    私が仕事でいっぱいいっぱいになっていると感じていた時は、人に振り回されている感覚が強かったと思います。仕事が来るのはメールや電話で、それによって振り回されていた感じがあります。自分の時間を使っているのではなく、他の人にひっかき回されている感じでした。以前は、一日中メールを見ていたのです。メールを見ては対応して、メールを見ては対応しての連続でした。受動的なのです。

     

    仕事での時間管理をする上で最も時間が読みづらくなるものは、インプットの時間だと感じています。本書では、メールに限定されていますが、私の場合人に対して話している時間はアウトプット、人の話を聴いている時間はインプットの時間と意識付けをするようにいます。

    打ち合わせで説明や段取りが苦手なタイプの人と仕事をすれば必然的に、1日の作業の中で受動的な時間が増えていきます。この時間は自分でコントールできない要素が多いですし、結果ストレスも溜まります。

    1日の作業の中でインプットとアウトプットの割合を見直し、意識するだけでも時間管理に対する感覚が変わってきます。

     

    全ては記録から始まる

     

    仕事で、プロジェクトが終わった時に、プロジェクトメンバーでLessons & Learnedをまとめていました。そのプロジェクトでよかったこと、悪かったこと、今後に生かすことができる教訓をまとめます。プロジェクトの成果を所属組織全体で共有していました。うまくいったことは、ベストプラクティスとして、次のプロジェクトでも流用できるように、うまくいかなかったことは、次には別の方法をとるようにします。他の人の経験、知恵を共有することができるナレッジマネジメントの方法です。個人や個々のプロジェクトの成果を組織全体に活用することができます。  

    仕事以外の自分のプロジェクトでも、Lessons & Learnedをまとめておくと次回に生かすことができます。私は、自分のプロジェクトでも、プロジェクト終了時には、まとめておくようにしています。例えば、子どもの誕生日会というプロジェクトが終わった時の、うまくできたこと、もっとこうすればよかったということをまとめてあります。これは、次回、誕生日会をやる時、招かれる時に参照すれば、参考になります。よかった点は、そのまま踏襲して、よくなかった点は、他の方法をとるようにします。

     

    私は長らく自分のチームはPDCA(PLAN,DO,CHECK.ACTION)ができていないと嘆いていました。そもそもプランを作ったあとに振り返りをきちんとしていないじゃないかと。これは大きな勘違いです。

    チームにしろ、個人にしろPDCAが回っていない原因は大抵記録が残っていないからです。チームマネジメントがまわっていない場合大体、そもそもプランを立てた段階で破綻しています。その意味ではそもそもPDCAという言葉そのものに誤解を招く要素があります。

    厳密にはLPDCA(LOG,PLAN,DO,CHECK,ACTION)なのです。

     

     

    今日のアクション

     

    著者は現役ワーキングマザーで、セミナー講師、さらに執筆までこなされています。正直、以前からどんな時間管理を行っているのかもの凄く気になっていました。今回この本は時間管理に悩む全てのビジネスパーソンに参考になる内容です。

     

    子どもの成長は、記録するからこそ、よく分かります。私が生活の詳細な記録を初めてとったのは、息子を産んだ時の育児日記です。24時間単位で、授乳、睡眠、排せつの記録を書きました。体重も頻繁に量っていました。赤ちゃんにとっては、ちゃんと授乳できて体重が増えているかというのは大変重要なことだからです。

     

    子供の記録が自分の成長にもつながる。素晴らしいですね。

     

  • 自分にあったセミナーを探す方法

    自分にあったセミナーを探す方法

    photo credit: burax via photopin cc

     

    仕事上でのコミュニケーションがうまくいかず、かなり精神的に詰んだ時期がありました。偶然ネットでみつけたコミュニケーションのセミナーに参加したことで、それまで自分が課題だと感じていた点への解決法を学び、またそれまで出会う機会になかった人に出会うことで一気に視野が広げることができました。

     

    たった2時間の学びで仕事は好転する

     

     

    自分に合ったセミナーに参加することができれば、いろいろなモノを一気に手にいれることができます。本書はセミナー選びの指南書です。

     

    セミナー参加のメリット

     

    コミュニケーション系のセミナーに参加していた同時期に力を入れて参加したセミナーがあります。ピンと来ない人もいるかもしれませんが「片付け」です。片付け士の小松易氏の片付けの基本に参加したことを覚えています。

    もともと子供のころから片付けが苦手だったことに加え、仕事では個人情報の扱いが厳しくなり、もう苦手だからと言っている場合ではないなと感じ始めていました。

     

    セミナー参加したことの無かった私は本当に効果があるのかと半信半疑ながらも参加したのですが、セミナーの内容を実践することにより身の周りの片付けに対する苦手意識が一気に解消されました。

    片付けというのはなかなか人に相談しづらいテーマでもあったため、この時始めてセミナーの効果を実感したのです。

     

    まずは自分にあったセミナーを探すところから

     

    私がセミナーに参加する上で良かったことは、最初に自分にあったセミナーを見つけられたことです。年収を倍にするといったテーマのセミナーであれば、当時の自分には遠い世界であり、早々に参加するのをやめていたでしょう。

    片付けという成果が明確で身の丈にあったセミナーだったからよかったのです。セミナーは今の自分を反映したもので無ければ意味がありません。本書では自分にあったセミナーの見つけ方、活用法が事例ごとにこと細かに書かれています。

    セミナーはうまく活用すれば、確実にメリットがありますが、活用法や自分にとって本当に必要かをきっちり把握必要があります。本書を参考にして自分にあったセミナーを探してみると良いかもしれません。

     

    人との新しい関わり方を構築する上でもセミナーは有効

     

    私は地方から上京してきた人間なので、東京にいる友人は多くはありませんでした。また、学校も工学部の単価大であったため、友人も同業の人間が多く、視点は偏りがち。仕事上でのコミュニケーションに行き詰まってしまうと、別の視点からものごとを捕らえるということができなくなり八方ふさがりになってしまいました。

    この点からもビジネスセミナーは大変有効でした。コミュニケーションにしろ、片付けにしろ共通の話題に感心がある人が集まっているため、人間関係を構築しやすく、新しいつながりを大変構築しやすかったです。また自分が悩んでいる問題に対し今までにない異業種の人からいままでにない視点でアドバイスをもらうこともできます。

    現在はTwitterやFacebookといったソーシャルメディアの時代であるため、そこで親しくなれた人とは継続的な関係をより築きやすくなっています。興味のあるセミナーに参加することによって自分の世界を何倍にも広げることができるのです。

     

    今日のアクション

     

    ここ一年はブログに力を入れているため、ブログ関係のセミナー、イベントに参加することが多いです。興味のある分野についてノウハウを学べ、人とのつながりを作れるセミナーのメリットは大きいです。

    一方で悪質なセミナーがあることについても本書では振れられています。本当に自分に必要なものを選んでいくことが重要ですね。

     

    ※本書は松尾昭仁様に御献本頂きました。ありがとうございます。

     

  • 綺麗になった東京駅の駅舎を見る 週記2013/3/17~2013/3/23

    綺麗になった東京駅の駅舎を見る 週記2013/3/17~2013/3/23

     

    東京駅の駅舎の復元工事が終了したということで見にいってきました。駅前はずっと工事中で通りにくかったのですが、随分とすっきりとしてきれいになっていました。東京駅はビジネスマンが多いというイメージがあったのですが、土曜日でもかなりの人がいました。今後は観光スポット色を強く打ち出していくのでしょうか。

     

    今週のエントリ振り返り

     

    寝起きのチェックリストで気持ちよく起きる方法 | モンハコ
    寝起きが弱いのでなんとか工夫しています

    本当は完全に朝型生活をしたのですが、なかなかうまくいきません。効果的な方法を見つけてポストしていきたいです。

     

    今週の体調管理

     

    20130323210843

     

    今週はやや寝過ぎです。寝ても寝ても寝たりず、あんまり疲れがとれた感じがしません。春眠暁を覚えずなのでしょうか。気候の変化が激しいので、体調管理をしっかりしないとです。

     

    気になっている本

     

    イベントやセミナーをより有意義な時間にするためのノウハウが掲載されています。

     

    いざと言うときのために自力で稼ぐ力は欲しいですね。

     

    折れない心を持つためのリーダー論、大変興味があります。

     

    今日のアクション

     

    今年は桜が満開になるのが少し早いです。お花見のスポットはどこも混み合っていそうですね。

  • ツンデレは究極のインパクト表現だ

    ツンデレは究極のインパクト表現だ

    photo credit: jen_marq via photopin cc

     

    言葉の使い方を変えるだけで印象は大きく変わるというのは、誰しも経験のあるところです。

    私は大学時代に研究室のプレゼンが苦手でした。内容をうまく伝えられず怒られて、15分のプレゼンで2時間駄目だしをされたこともあります。就職をするときも面接で自分の考えをうまく伝えるのが苦手で苦労しました。

    当時は内容をどうまとめるかばかりに注力していて、どう伝えるかということに意識があまり言っていなかったように思えます。

     

     

    伝え方が9割

     

     

     

    コピーライターとして数々のヒット作を生み出してきた著者のノウハウが凝縮された一冊です。

     

     

    ギャップがあるとモテる

     

    大学時代に友人から

     

    「ギャップがある人がモテるよ」

     

    と散々聞かされました。

    私は考えていることが顔に出やすいタイプなのでよく友人にこういうことを言われていたのです。

     

    その意味で「ツンデレ」は究極のインパクト表現です。

     

    「あなたが好き」よりも「嫌いになりたいのにあなたが好き」のほうが相手に与えるインパクトはそうとう強いです。

     

    納得させたければ、言葉をチームワーク化する

     

    仕事場でよく

     

    「そこは任せる」

    「後はよろしく~」

     

    という言葉を聴きます。状況にもよりますが

     

    「自分で考えるのは面倒くさいからやっておいて」

     

    という真意が読み取れます。そう相手に権限を委譲することと責任の回避がごちゃ混ぜになっていることが多いです。

    仕事の場合、相手との力関係が明確な場合が多いので、この台詞を突きつけられた側は否応なく対応せざる得ないです。ですが、大抵の場合モチベーションは強力の低下しているので、作業の生産性は大きく低下しています。

    また短期的にはそれで仕事をこなしていたとしても、常習化すれば「またか」ということで確実に信頼関係をそこないます。だいたい雰囲気のすさんだ現場では「とにかくやれ」という一方的な指示が飛び交っています。

    このような場合、

     

    「一緒に考えよう」

     

    と自分の考えている姿勢を見せるだけで相手のモチベーションはもの凄く上がります。

     

    体感覚に訴える

     

    本書で赤裸々法という方法が紹介されています。

     

    赤裸々法とは、言葉に体温を感じさせ詩人のようなニュアンスを感じさせる方法のことです。

    例えば、

     

    「くちびるがふるえている。あなたが好き。」

     

    は、くちびるがふるえているという表現によって体温を感じさせることでインパクトをましています。

    一般的に、人間の感覚を利用する割合は視覚87%・聴覚7%・触覚3%・味覚2%・嗅覚1%と言われています。つまり視覚の情報量が極端に多いのです。

    ところが、情報量が多いことと、影響力が強いことはかならずしも一致しません。人間に一番影響を与える感覚は触覚で、視覚の割合は低いと言われています。

    文章も触覚を中心とした体感覚に訴える表現にすることでインパクトを増すことができます。

    日本人はあまりこの手の表現が得意でないかもしれませんが、うまく取りれれば確実の印象を変えられそうです。

     

    今日のアクション

     

    細かいノウハウの詰まった本です。手元において、文章表現の参考書としてもおすすめです。

     

  • 苦境に立つ人によりそうということ

    苦境に立つ人によりそうということ

    photo credit: uckhet via photopin cc

     

    もう10年近く前、社会に出てまもないころに付き合っていた彼女は、うつ病で一年近く仕事を休んでいました。ただ、普段はそういうそぶりをあまり出さず、私も病気についてよくわかっていなかったせいもあり、深く病気のことについて聞いたことはありませんでした。

    付き合いだしてしばらくしてから、彼女の復職がきまりお祝いに食事へ行ったのを覚えています。

    しかし、復職後少しずつ彼女の言動は変わっていき、最終的に一方的に拒絶される形で連絡がとれなくなりました。私も仕事が多忙になってきたこともありそのまま音信不通。

    半年後、友人からの電話で彼女が亡くなったことを知りました。亡くなった理由は最後まで教えてもらえないままです。今思えば、1年ぶりに復職した彼女の負担は相当のはずで、きちんと受け止めるだけの器と適切なアドバイスができていれば、別の展開もあったのではと考えることがあります。

     

    「うつ」とよりそう仕事術 (Nanaブックス)

     

     

    うつ病で2度の休職を経験した著者が、復職へむけた具体的な仕事術をまとめた一冊です。うつ病にかぎらず、気分の落ち込んだときの仕事の乗り切る考え方を学ぶことができます。

     

    「できる」ことを確認する

     

    そもそも何を持って彼女は復職を決めたのだろう。この本を読むとそういう気持ちになってきます。

    本書では、具体的な復職する際の具体的な判断基準を著者の体験から細かく書かれていますが、重度のうつ状態になると家のことすらままならなくなるそうです。

    私が見る限り当時の彼女はそんな酷い状況ではなかったように思います。

    ですが、なんとなく陰のある暗い雰囲気は今になって思えばあったと覚えています。

    ただ当時の未熟な自分にはそれをなんとなく感じることはできても、具体的に何かしてあげたり、悩みごとを引き出すような接し方をするというようなことはできませんでした。

    本書には、日常生活、職場での工夫、その他ささいな言動について医師の視点ではない、リアルな体験からのチェックポイントが書かれています。うつ病のような病気は最終的には症状は目に見えません。本人も気付かないような些細な嚥下を回りの人が暖かく見守る必要があります。

     

    第4の人間関係を構築しておく

     

    直接、うつ病になったり、回復したりする要因ではないかもしれませんが、視野の狭さというのは間接的に大きな要因になると考えています。視野の狭さに対して自覚がないというのは本当に恐ろしいことです。

    何も人間関係を広げる行為をしなかった場合、日常でコミュニケーションを図れる人というのは「家族、親せきなどの血縁関係者」「同僚、顧客などの仕事関係の人」「学生時代からの友人」など限られた世界の人だけです。

    これらの人との関係性はもちろん大事です。ただ、これらの人達との関係性の中で醸成される価値観は、過去の自分の延長線上のものになりがちです。現状に行き詰っている状態であるのならば、そのときに必要なのは利害関係のない人からの今まで考えもしなっかた意見の場合も多いのではないでしょうか。

    その意味において、趣味などを通じて利害関係のない、気のおけない仲間を作っておくことは重要だと感じています。

     

    目標を探すために、欲は否定せずにとっておく

     

    結局人間は将来への希望がもてないとやる気もなくなるし、モチベーションも下がります。日本の経済がよくないと言われているのも半分は現状よりも将来に対する悲観的な展望のほうが多いからです。

    目標を見つけるというのはかなり難しいことで、かりに見つかったとしてもそれが実現可能なものかわかりません。最悪、どうにもできないと悟り余計に自暴自棄になってしまう恐れもあります。

    それでも、将来が現状よりもよくなるという見込みが持てたときに人は少し前に進めるのだと思います。

    そういえば彼女とあんまりそういう話はしてなかったと後悔が残ります。

     

    今日のアクション

     

    今日は震災から丸2年です。苦しい状況の中、それでも食べていくために働かなければならないという方も沢山おられると思います。本書はうつ病などの病気に限らず、広く苦しい状況で仕事をしている人へのエールを感じられる本です。GTDの具体的な実践ノウハウも掲載されているのでおすすめです。

    当時の未熟な自分に読ませたいです。

     

  • あなたが嫌でもリーダーシップは必要な理由

    あなたが嫌でもリーダーシップは必要な理由

    photo credit: lumaxart via photopin cc

     

    リーダーシップを持ちなさいとよく言われる割にあまり、この人がすごいリーダーだなぁという人とあったことはそれほど多くありません。また日本の場合、リーダーのポジションについてもあまりメリットがないという気もしています。それでも、今の日本にはリーダーシップが必要と主張している本があります。

     

    採用基準

     

    外資系コンサルティングファーム出身でキャリアカウンセラーの著者が、リーダーシップについて考察した一冊です。

     

    そもそも曖昧なリーダーの概念

     

    リーダーシップとかイノベーションなど、横文字にするとなんとなくかっこよく感じて、実際の意味合いはよく分かっていません。

    私が経験する限り、リーダーという肩書きを持つ人の中には、かなりの割合で収支管理のみをする人であったり、指示だしておけばいいというスタンスの人が多いように感じています。そもそも実際の定義がよくわかりません。

    また会社の部門のように永続的に続くチームなのか、プロジェクトのような期限が明確な仕事なのかによってもそのスタイルはかなり変わってくるでしょう。

    本書では、リーダーがこなすべき4つのタスクとして、

    1.目標を掲げる 2.先頭を走る 3.決める 4.伝える

    の4つを挙げています。これだけだと一般論と区別がつきにくいですが、真逆の条件を考えることでこれはリーダーとして絶対にやっていけないというスタイルが見えてきます。すなわち、

    1.目標設定を曖昧にする 2.進捗を人任せにする 3.判断しない 4.大事なことを伝えない

    です。

    私はこれらを一言で言って、

     

    状況をブラックボックス化すること

    だと考えています。

    現状が良い状況なの化、悪い状況なのか、また良い方向へ向かっているのか、悪い方向へ向かっているのかという現状を共有する能力がリーダーとしてのスタートの条件になってくるのです。

    不信感が存在すれば、チームはまとまりを失ってしまうのですから。

     

    カリスマリーダーではなく、リーダーシップキャパシティ

     

    リーダーシップに関して明確にしておきたいのは、日本に不足しているのは「リーダーシップ・キャパシティ」だということです。これは、「日本全体でのリーダーシップの総量」を意味します。

     

    日本では、出る杭は徹底的に打たれます。正直リーダーシップなんか個人的には発揮したくないです。それでも世の中の状況が好転しない以上、個人個人がリーダーシップを発揮して行かざる得ないです。

    ビルゲイツやジョブスを目指す必要はないですが、町内会長クラスのリーダーくらいは目指して見ようと考えています。

     

    リーダーシップは学べるスキル

     

    日本人には、自分はリーダータイプではないと思い込んでいる人もいます。押しが弱いとか、目立つタイプではない、あまり強くモノを言うのが好きではない、子供の頃から委員長にもキャプテンにも選ばれたことがない、などと考え、自分はフォロアータイプだと自ら言う人がいるのです。これは、リーダーシップを極端に狭く定義し、「リーダーとは特殊な人である」とする誤った思い込みからきています。

     

    私は自分のことをリーダータイプだと思っていません。押しも弱いですし、強くモノを言うのも好きではありません。

    実際の経験として、自分が前でたばかりに痛い目にあった経験もあります。

    ですが、最低限のリーダーシップは持っていないとこれからの世の中、どんどん生きづらくなるぞという危機感は持っています。

    ある程度、学んでおいて間違いなく損のないスキルです。自分のリーダーはまちがいなく、自分以外いません。

     

    私は、「リーダーシップを発揮することは、自動車のハンドルを握ることと同じである。リーダーシップを身につければ、自身が人生のコントロールを握ることができる」という表現をよく使います。

     

    今日のアクション

     

    読み始めは外資系企業の組織論のような書き出しで始まりますが、後半はリーダーシップの考え方について、仕事だけでなく日常での活用場面にまで踏み込んで書かれています。採用基準というタイトルですが、活用範囲の広い内容となっています。

     

  • 受け入れられるアドバイスの仕方

    受け入れられるアドバイスの仕方

    photo credit: Thompson Rivers via photopin cc

     

    正論を言っているのに敬遠される。私が少し前まで仕事で考えていた悩みの大半はこんな感じでした。システム開発という仕事は目に見えないものを作る仕事です。クライアントやあるいはチームのリーダーと意見をすり合わせる際、自分の意見が通らず悔しい思いをしたことは何度もあります。コンサルティングスキルに類するものは当然必要になります。

     

    たった1年で“紹介が紹介を生む”コンサルタントになる法 (DO BOOKS)

     

    人にアドバイスをするということはどういうことなのか。その本質を考えさせられる一冊です。

     

    複雑な問題の場合、クライアントはそれをうまく説明できない

     

    本書では、自分あるいは自社のことがわかっていない状況を金魚鉢症候群と読んでいます。金魚鉢が丸いことは外側から見ればあきらかなのに、内側の金魚からはまるでわからないということの例えです。

    業務システムを構築する際によくあることなのですが、発注元のクライアントさんが自社の業務について分かっていないことがよくあります。日常ルーチンでやっている業務を実際にワークフローに落とした場合にかなり複雑になってしまうのですがそれに気づいていないのです。

     

    本書はコンサルタントは行間を読む力が重要だと強調されています。

     

    システム開発においても全く同じです。大体の場合、業務をワークフローに落とすには、通常ケースに加え、決済者がいない場合のイレギュラーパターン、実は管理担当の人は実態を把握してなくて、現場で属人的に回っている業務などが確実に存在します。

    この部分をできる限り的確に押さえておかなければ、のちのちのトラブルを誘発しかねないのです。

     

    本質的な問題はしがらみ

     

    私は数年前までなぜコンサルタントという仕事が成立するのか理解できていませんでした。現場の人間は大半は気づいていることをわざわざ外部の人からアドバイスを受けているというケースを何度か見かけたからです。

     

    別にお金を払ってわかりきっていることを聴くことはないのに

     

    と何度も考えたことがあります。もちろんコンサルタントにはいくつもの会社とやりとりをする中で得た独自のノウハウというものがあると考えていますが、そのレベルの問題まで到達していないことも多くあります。ですが世の中、立場上言えないこと、気づかないことということが沢山あります。私はこのころ組織における立場というものに鈍感だったのです。

    本書では、立場が生み出す心理的葛藤ということを強調されています。コンサルティングとは、この心理的葛藤も和らげながら、問題の解決へ導いていく作業だと定義しています。

    なんというか20代の自分に聴かせたい内容です。

     

    アドバイスは知的エンターテイメント

     

    私が20代のころ、人と議論をして衝突することは正義であると心のどこかで考えていた節がありました。正しいことを言っているのだから受け入れられるはずという自負があったのです。そんな訳はありませんね。人間は最終的に人を好きか嫌いでしかジャッジできません。

    著者はコンサルタントを単なるサービス業ではなく、知的エンターテインメント業だと定義しています。確かに聴いていてワクワクするアドバイスなら受け入れやすいですよね。人間は知らないことを知ることに喜びを得ることができる生き物です。耳の痛いアドバイスも、それを上回る知的発見を相手に感じさせることができたら成立する可能性は高まりますよね。

    伝える内容と同時に、伝え方も重要なのです。

     

    今日のアクション

     

    当ブログのタイトルはモンハコ~問題の8割はコミュニケーションです。伝え方を変えるだけで結果が大きく変わることってたくさんあるという思いからこのタイトルも付けています。

    人のアドバイスするのはどんな場面においても本当に難しいです。私は今でも押しつけになっていないか緊張することがあります。アドバイスとはどうあるべきか考えさせられる本です。

     

     

  • 書評を書くことで得られる意外な効果

    書評を書くことで得られる意外な効果

    photo credit: Martin Gommel via photopin cc

     

    書評というか、読書レビューを週1~2のペースで書いています。ブロガーさんの中には、書評のために本を読んでいる気がするのが嫌だという意見もあって、それはそれで分かります。ただ、一年くらいそういうことをやっていると気づくことがあります。すなわち

     

    自分の興味の傾向です。

     

    自分が好きなことがなんなのか分からないなら、一年くらい本を読んで感想を書くということを繰り返してみるのがいいかもしれません。

     

    読めないものは書けない

     

    私の場合、ブログを始めたきっかけがわかったブログです。

     

    わかったブログ
    書評中心に書かれている総合ブログです。

    とにかく影響を受けまくりまして、最初は記事を読むだけだったのが段々自分もブログを書こうと分析まで初めてしまいました。書評って難しいそうだなと最初は感じたのですが、こちらのエントリを見て考えが変わりました。

     

    「おもしろい書評」を書くために必要な7つの知識
    書評を書こうと考えたきっかけの記事です。

    「書を語るな体験を語れ」の通り、本を通じて自分の考えを書いていくことにしました。

    そして一年、いろいろな本を読んで気にいったら書くというのを繰り返したきたのですが、ブログのネタのために本を読んでいるような感覚になったこともあります。それでも続けていると自分の興味のない分野の本は、読む候補に挙がらないし、読んでも頭に入らないことに気づいてきます。

    要するに自分の興味のある分野を知りたければ乱読してみればいいし、片っ端から感想を書いてみるといいのです。

     

    私の興味のある分野

     

    私の場合、心理学、仕事術、インターネット関連書籍ばかり読んでいます。要するにこの分野に興味があるのです。いくら不動産投資の本や歴史関係の書籍を読もうとしても頭に入って来ません。要するに興味がないのです。

    これは地味ですが、私にとっては大きな発見です。

     

    情報の導線が変わる

     

    実はブログを書き始めるまで読書は月に1~2冊読んだらいいところでした。ですが、書評を書けば書くほど読む本の量が増えてきました。

    本を読むようになって感じることは、世の中知ってるつもりで知らないことが多いということです。知ってればいいというわけではないですが、マスメディアから入ってくる情報というのは限定的だと肌で感じています。

    年間に新刊書の点数は7万~8万冊くらいだそうです。マスメディアで扱われる情報量とこの本の点数の情報量を時間と密度でイメージでざっと比較するだけでもその差が想像できます。

    普段意識せずにいると手元に飛び込んでくるマスメディアからの情報の導線を意識的に書籍からの情報に切り替えてみると見えてくる世界がかなり変わってきました。見えてくる世界が変わってくれば当然自分の興味の傾向も把握しやすくなってきます。

    この意味でも自分の強制力をつけるため書評を書くというのは悪いことではないと考えています。

     

    今日のアクション

     

    というわけで当ブログは当面読書レビューを軸にいろんなことを書いていきます。よろしくお願いします。

  • 片づけが苦手なあなたに贈る5つの言葉

    片づけが苦手なあなたに贈る5つの言葉

    photo credit: Profound Whatever via photopin cc

     

    大掃除のシーズンには少し早いですが、週末に大掃除をしたところかなり気分がすっきりしました。ルーチンでやっている部屋の掃除や片づけはどうしても気分が乗らないことがあります。そんなときはこちらの本の言葉を自分に投げかけてみると良いかもしれません。

     

    仕事が変わる「ひとこと片づけ術」

     

    片づけの指導をビジネスとされている片づけ士小松易氏がクライアントとのやりとりの中から効果的だった言葉をまとめた一冊です。

    ひょっとして自信がない

     

    モノを捨てられないときというのは潜在的に不安感を抱えていることがあります。私は技術を仕事と仕事としているのですが、昔は机の上に不要に技術書を並べておくことが好きでした。インターネットのある時代なので、大抵の情報はネットで検索すれば出てきます。書籍で調べる必要がある情報というのは限定的です。それがわかっていてもなんとなく本を机に並べておくと安心できました。本を机に並べておくことで仕事をした気になっていたのです。

    アメリカにはパックラットという言葉があり、嫌な思いを多くしたネズミ、トラウマのあるネズミほどモノを取っておく傾向があるという実験結果があるそうです。人間も哺乳類などで同一の傾向があるのでしょう。

    ここだけ

     

    片づけ士の小松氏は片づけを指導するときに、テーブルの上のようなわかり易い場所にはモノを置かないことを死守するようにクライアントさんに指導されることがあります。これあちこち手を広げずに明確に効果がわかる部分を絞って取り組むことでモチベーションをあげる効果があります。

     

    15分で片づけられる分量は?

     

    人間の脳は時間の認知が苦手です。15分がものすごく長く感じることもあればあっという間にすぎる場合もあるということが経験上、誰しも感じているとことではないでしょうか。

    タスク管理の最初の一歩は行動記録をとることからです。これは自分の作業のペースを把握し、作業時間に見通しを立てることで作業効率を上げる効果があるからです。ですが、これは行動記録をとり、自分のペースをしばらく取り続けて自分の傾向を把握する必要があるため、少しハードルが高いです。片付けなど行動が明確な作業の場合、15分というわかり易い単位を決めてその時間で自分の作業量を把握する方法はやりやすいです。

     

    OKサインが出てる

     

    テーブルに上になにげに、本を置きっぱなしにしていると気づかぬうちにテーブルが本の山になっているということがあります。小松氏はこれを「OKサイン」と呼んでいます。この小さなサインを見過ごさず、早めに摘み取ることが片付いた状態を維持するために重要なことです。

    最近定期的に掃除する場所はきれいな状態で写真をとっておくようにしています。ベストの状態を記録しておくことによって、部屋の散らかり具合を把握し、早めに元の状態にもどそうという気になるからです。近年ではスマートフォンで簡単に写真をとることができるので試してみる価値があるでしょう。

     

    OneCam(静音, 連写, ジオタグ) 3.5.0(¥170)
    カテゴリ: 写真/ビデオ
    販売元: Walker Software – masahiro seto(サイズ: 6.6 MB)
    全てのバージョンの評価: (871件の評価)

     

     

    まずは21日

     

    人間の脳は21日繰り返すと習慣化すると言われています。この21日という数字については、諸説があり意見の分かれるところでもあるのですが、やはり片づけも含めこれまで苦手としていたことを習慣として定着させるには1か月前後はかかるというのは、私も実感として感じています。

    小松氏が片付けを指導される際にはチェックシートを用意して、何日続けられたかを記録するようにされています。行動と合わせて記録をしていくことで、モチベーションの維持にもつながるのです。

    こちらも習慣化支援ツールとしてiphoneのアプリなどもあるので試してみるとよいでしょう。

     

    Streaks – Motivational Calendar 3.3.3(¥170)
    カテゴリ: 仕事効率化, ユーティリティ
    販売元: Fanzter, Inc. – Fanzter, Inc.(サイズ: 7.7 MB)
    全てのバージョンの評価: (338件の評価)
     

    今日のアクション

     

    だらけてしまいそうなときに自分に投げかけるフレーズを用意しておくことは効果的です。一言の力で気力がわくこともあります。本書には片づけのモチベーションアップの言葉が集められています。自分の状況にあったものが見つかるのではないしょうか。

     

  • マインドマップ活用の敷居を下げるための一冊

    マインドマップ活用の敷居を下げるための一冊

    photo credit: yasuhisa via photopin cc

     

    マインドマップの活用方がいまいち広がりません。いつも決まった使い方になってしまい、これといって新しい使い方をしきれずにいます。マインドマップは何にでも活用できる分、活用方がよくわからなくなるという状況になりがちです。

    使い方を本などで探すのですが、いまいち敷居が高いもの、あるいはビジネスライクに偏ったものが多いような気がします。手軽な使い方と紹介している本は考えてところ、このような本を見つけました。

     

    ふだん使いのマインドマップ 描くだけで毎日がハッピーになる

     

     

    本書の著者、矢島美由希氏は保育士を経て、現在はマインドマップインストラクターをされています。日常生活で使えるマインドマップの活用方について、具体的な活用事例がたくさん記述されており、マインドマップの気軽な書き方について参考にできる事例がたくさんあります。

     

    マインドマップはビジネスパーソンだけのものではない

     

    世の中で紹介されているマインドマップの利用方は、ビジネスに主眼をおいたものが多く結果として敬遠される傾向があるように感じています。

    本来のマインドマップは頭の中にあるモヤモヤを取り出すツールという側面が強いもので、ビジネス的な利用はあくまでも二次的なものです。

    私が感じているマインドマップが最大に活用できる場面は、非定型な問題を分解するという場面です。仕事だけに関わらず、今日一日で取り組みたいこと、一年の目標、漠然とした将来の夢など、なんとなくあるけど、整理できていないという問題を頭の中から棚卸しする際に力を発揮します。

    私はマインドマップでほぼ日手帳のデイリーリフィルに日記(=メンタルログ)を記録していますが、これも日々の感情という非定型な情報に対してマインドマップが向いているからなのです。

     

    計画実現のためにマインドマップを活用する

     

    非定型なものの代表格に自分の将来の夢、あるいは不安というものがあります。

    夢を書いて壁に張っておけばかなうとよくビジネス書などで見かけるのですが、私の場合そもそも自分の夢がなんなのかわかかりません。

    であれば自分の夢を整理するためにマインドマップを書いて、ブランチを書きたしていくというのは有効ではないでしょうか。時間をかけてブランチを書き足していくことで自分の願望が具体化されていきます。

    マインドマップで非定型で漠然とした夢を具体的な行動のレベルまで落とし込むことができれば、tooledoをはじめとしたタスク管理ツールによってより具体的な計画実行ができるかもしれません。

     

    マインドマップで夢の理由を考える

     

    もし今、具体的な夢があったとすれば、それが本当に自分の夢なのかを考えてみる必要があります。私自身、20代のころは仕事で活躍することが一つの夢とまではいかないですが、大きな目標でした。

    ですが、突き詰めて考えるとそれは周囲の期待に答えようとしていただけで全く自分の目標でないと気づき、愕然とした経験があります。

    人生の意味を考えるとか夢を実現するとか大きなことでなくても、日常の些細なことでもものごとを完遂する上での重要なキーワードはWHYです。日常生活ではどうしてもHOWやWHATに終始してしまい、WHYを考えることを忘れてしまいがちです。なぜそれをやるのかを常に深く考えることが良い結果を生み出すと考えています。

    このWHYを考える上でマインドマップは強力なツールになるのです。マインドマップの場合、いったん夢を目標と書きだしたあとに、いったん寝かせてからブランチになぜを書き加えていくことでより深く自分の欲求を向き合うことができるのです。

     

    「日本一のお金持ちになりたい」という欲望も「なぜ?」を繰り返して細分化していけば、「家族みんなに不満のない人生を送ってほしい」という願いが根底にあるかもしれません。そうであれば別に「日本一のお金持ち」にならなくても、その理想を実現する方法はいくらでもあります。

     

    今日のアクション

     

    本エントリでは、漠然とした夢の実現にマインドマップでアプローチする話題を取り上げましたが、本書では、夢や目標の実現だけでなく、日常で使える様々なマインドマップの活用方について具体的な事例がたくさん記載されています。参考できる活用方が見つかるのではないでしょうか。