ブログのPVに一喜一憂してしまう。
ブログの影響力を示す指数としてPageView数はどうしても気になります。ただ、PV数は水物なので、気にしすぎると書きたいことが書けなくなってしまいます。なんとかPV以外の評価指標があればと考えています。
Web Creator Conference(LIG × サイボウズ / ぱくたそ / ファンタラクティブ / nanapi ) | Peatix
エンジニア、デザイナー、コンテンツ制作者など、Webメディアに関わる人々が交流するイベントWeb Creator Conferenceに参加してきました。
その中でも、今回私が一番印象に残ったのは株式会社LIG朽木誠一郎さんとサイボウズ式編集長藤村能光さんの対談
【LIGブログ×サイボウズ式】成功している企業メディアが語る!「PV至上主義を捨て、ブランディングへ」
がすばらしく印象に残ったのでまとめてみます。
スポンサーリンクLIGブログとサイボウズ式
今回、対談の内容はLIGブログとサイボウズ式というなにかとWeb界隈で話題になる2つのブログメディアの運営方針の違いなどを聞いていくものでした。
LIGブログは上野にあるWeb制作会社LIGさんが運営するメディアで、LIGの認知度の向上が運営の目的です。株式会社LIGで働いている個人にファンをつけて、結果としてLIGの認知度を向上させるるという戦略をとっています。
Web制作会社のWebメディアです。
サイボウズ式は、株式会社サイボウズさんが運営しているブログメディア。「新しい価値を生み出すチーム」のための〜とうたっているとおりチームに関する情報発信が中心のメディアですが、最近はブロガーとコラボした記事も話題です。
「新しい価値を生み出すチーム」のための、 …
チームのためのブログメディア
メディアとしてのイメージを大事にしており、 写真やイラストなどの素材はすべてプロに依頼しているそうです。
問題提起か検索ニーズか
LIGブログは、記事の転載を禁止しているのに対し、サイボウズ式は様々なWebメディアに転載を認めています。
Webメディアは基本的に、人の目にとまってなんぼの待ちのメディアです。このため、Webメディアの運営者はSEOやソーシャルを駆使して、記事が拡散するように工夫をしています。
LIGブログは、Webメディア全体としてはプログラミングやデザインなど硬派な話題が中心です。ですが記事全体の2割にWeb上でバズり易い、おもしろ系の記事を入れて話題作りを行っています。さらに検索ニーズをよく把握して、キャッチーなタイトル作りも心がけています。
一方、サイボウズ式では積極的に他のWebメディアへの転載を行っています。
通常、転載は普段自分のメディアを見ていない人にリーチできるというメリットがありますが、検索エンジンから評価を下げられてしまう恐れがあるため通常は敬遠されがちです。この点をどうとらえているのかが気になりました。
サイボウズ式ではPV以外のWebメディアの評価指針として、Webページからの問い合わせの数や採用の応募者数を考慮に入れているからで、定量的なだけでなく定性的な評価を意識するようにしているからだそうです。
また、サイボウズ式で扱いたいことは世の中への問題提起であって、まだ世の中で問題になっていないことを中心に扱いたいため、検索エンジンとの相性が悪いということも意識しています。SEOに強いということはその問題が世の中で顕在化しているという証でもあるのです。
職人的発想はWebには向かない
対談の後半でLIGの朽木さんが言われた一言が印象に残りました。
今回のWeb Creators Conferenceのようなイベントが成立することを考えてもわかるように、Webメディアを構成する要素はコンテンツ、デザイン、技術、さらにそれをとりまく周辺要素まで取り上げると多岐に渡ります。
このような状況の中では、一つの分野で特化して他のことに関心を持たないというスタイルでは、なかなかうまくいかないと感じていました。また、Web技術などはサイクルが早くあっという間に陳腐化してしまいます。常に新しい技術のみを追いかけていては、正直身が持ちません。
むしろ、ジャンルに捕らわれずいろいろなことにアンテナを広げ、複数の要素の中かから最適なものを組み合わせるセンスが重要なのです。
私は、昨年から電子書籍やWordPress公式プラグインなどブログ発のプロダクト作成にいろいろと挑戦しています。これもブログを書くということだけでなく、そこから派生する複数の要素を組み合わせるという私なりの試みです。
世の中には、もの凄いPV数をもつ有名ブロガーさんもいますし、天才としか言えないスーパープラグラマさんもいます。
正直なところ、正面からその人達と同じ土俵に立つのは至難の業です。ですがWebの世界ではブログを書くことだけでなく、電子書籍販売やプラグイン制作など複数の要素を組み合わせることで独自のポジショニングを築ける可能性もあるのです。
今日のアクション
今回は対談の内容しか書き切れませんでしたが、Web Creaters Conferenceは全体を通して内容が濃く、素晴らしいイベントでした。
Webメディアを運営するという点で同じなのに、これほど視点が違うのかと驚かされます。第二回もする予定だそうですが、今後この場から新しいコラボ企画が生まれそうです。楽しみです。
電子書籍「本好きのためのAmazonKindle読書術」著者。Kindle本総合1位を2度獲得。その他WordPressプラグイン「Sandwiche Adsense」を開発。トライ&エラー可能な人生を目指して活動中。世の中の問題はだいたいコミュニケーションに関わるものなので、もっと気楽にやろうをモットーにブログ「モンハコ」を運営。
詳しいプロフィールはこちら。
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