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U理論ワークショップに参加してきたので自分なりの解釈を書いてみる

U理論という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

私はU理論関連を読んでとても興味を持っいたので、先日U理論の普及活動を行っているPICJが主宰する「U理論ワークショップ 入門編」に参加してきました。

本を読んでわかったつもりになっていたところも改めて講座を受けて理解を深めることができたので、自分の解釈でまとめてみることにします。

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U理論とは

U理論とは、MIT上級講師のオットー・シャーマー博士が世界の多様なトップリーダー達130名にインタビューして、まとめられた理論です。

社会的な偉業を成し遂げたリーダー達がそれをなしたときの「心のあり方(Being)」に着目しています。リーダー達が偉業をなすとき、心の内側では「意識の変容」が起こっていると説いています。

Googleやダイムラー、プライスウォータークーバーズ、日本でも富士通やソニーで導入されており実績を生まれているそうです。

近年、マインドフルネスなど直感力をビジネスシーンに活かすことが話題になっていますが、U理論の最大の特徴はその中での組織や集団の変革に適用するというところです。

コーチングにしろ、カウンセリングにしろこれまで、私が知っているメソッドは1対1のものが圧倒的に多く、組織や集団を変革するという点においてU理論は独自のポジショニングにいると言えます。

過去に延長戦上にないものを生み出す

現代は、時代の変化が早く過去のやり方のブラッシュアップでは、世の中のトレンドから取り残されてしまう恐れがあります。

わかりやすい例が携帯電話で、日本のメーカーが前例踏襲でガラケーのスペック競争をしていたところに、AppleからiPhoneが登場し一気にスマートフォン時代に突入しました。

U理論はこのような前例のない状況に有効とされ、U理論のプロセスを経ることでこれまでにない新しい発想が生まれやすいと言われています。

ただし、誤解しやすいのですが、決してU理論が全ての問題を解決する万能の理論という訳ではありません。U理論と対局位置にいる考え方としてPDCAがあります。過去の事例をブラッシュすることも大事なことなので、局面に応じて使い分けることが重要なのです。

Uの谷を越える

U理論はUの谷という意識変容のプロセスを経て、新しい発想を生み出すと考えられています。

(via  マンガでやさしくわかるU理論

右側のセンシングはひたすらに観察するフェーズです。ただ、単に行動(Doing)を観察するだけでなく、内面のあり方(Being)も観察します。近年、瞑想、いわゆるマインドフルネスが流行していますが、そのプロセスに近いと言えるでしょう。

マインドフルネスが一人で自己完結することに対して、センシングは複数の人間が集まるチーム、家族なども利害関係を越えてあり方を共有すると考えています。

このセンシングを経て、意識変容が起こるプレゼンセンシングのプロセスが生じます。プレゼンセンシングの感覚は、なかなかわかりにくのですが、スポーツの例で考えると少し理解できるかもしれません。極限の状態でゾーンに入ったアスリートが、ボールの起動が見えるというような表現をされます。おそらくは未来が見えるとはそういう感覚なのだろうと考えています。

プレゼンセンシングとは、まさにこの状態で理屈を越え人間の動物的直感を引き出せる状態を意味しています。

そして、このプレゼンセンシングを通じて得られたアイデアに従って具体的な行動に移してくいくプロセスをクリエイテイエイングと呼んでいます。

直感を導き出す

U理論では、この左側のセンシングのプロセスの中で、内面と向き合ううちに、意識の変容がおきてくると考えています。

ただし、意識の変容を実現するにはあたっては偏見や自分や周囲に対する否定的な対応を取り除いておく必要があります。このあたりは、カウンセラー界隈でよく言われているビリーフというものだと言えるでしょう。

実際の現場で、このUの谷を越えるために様々なメソッドが用意されているようです。私がワークショップ中印象的だったのは「本当にそうですか」と自分に常に問いかけるようにすることで、偏見がとれ、より深い意識状態に入れるというお話でした。

このあたりは新しい自分に目覚める4つの質問などで有名なバイロンケイティ・ワークなんかと共通なのかなと勝手に考えました。

意識が繋がるという感覚は本当だろうか

U理論の中で恐らく、多くの人がわかったようでわからないというのが、プレゼンシングの中であり方を共有するという感覚です。正直なところ、私の感覚ではまだ100%理解しきれているとは言えないのかもしれません。

ただ、U理論はいわゆるスピリチュアル系の話題とは異なり、海外や国内の大手企業などで導入されて事例が蓄積されており、再現可能なメソッドだという点があります。

また、今回のワークショップの途中では、参加者の方々がビジネスの現場でU理論を導入して組織改革などに取り組んでいるお話を伺うことができました。

難しい概念ではあるので、うかくいかないことが多いのですが、一部やはり成果を出している方もおり、その有効性はありそうだというのが私の受講した率直な感覚です。

今日のアクション

U理論は奥が深く、まだまだ理解しきれていない部分が多いのですが、それでも興味をそそられるメソッドだと感じています。今回のレポートは私の解釈が入っているので全て正しいかはわかりません。ただ、実際に現場で試行錯誤しながら導入を試みている方のお話が聴けたのは大きっかったです。

定期的にワークショップは開催されているようなので、興味があれば是非参加してみて下さい。

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