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kindleは読書の変革者である~【読書レビュー】本は死なない Amazonキンドル開発者が語る「読書の未来」

photo credit: dmelchordiaz via photopin cc
 

電子書籍の普及は読書のスタイルを変えて行く

11月4日にはkindleの新端末kindle voyageが発売されます。価格面でもスペック面でも、これまででもっともハイエンドな電子書籍端末です。いよいよkindleは普及期に入りました。

kindleの開発者はは電子書籍の普及でただ紙がデータの置き換わるという単純な未来像を描いていませんでした。読書という概念そのものを変わる未来を見見すえていたのです。

 

kindleの開発者は読書の未来がkindleでどう変わると考えているのか。読書の未来像を描かれています。

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紙の本の読書も技術革新で生まれた

電子書籍は無機質で暖かみがないので抵抗があるという意見をよく聞きます。これは本当でしょうか。私はそういう人の大半はただ食わず嫌いをしているように感じています。

そもそも紙の書籍を読むという文化はグーデンベルグの活版印刷技術によって生まれた文化です。それまで本を読むとは、誰かが手書きでコピーした写本を読むことを指していました。

当時、活版印刷の本は写本に比べ、暖かみがないと敬遠されたそうです。結局のところいつの時代も多くの人は、新しい技術に対して保守的な態度を示しています。ですが、読書はそもそも技術革新とともにある文化なのです。

読書はコミュニティ化する

読書会が今もいろいろな形で開かれていて、私も機会があれば参加しています。好きな本について共有したり語りあったりすると独特の盛り上がりをみせ楽しいです。昔から読書はつながりを生み出すという側面があるのです。

現在、書籍購入の大半がAmazonで行われる中、町の書店は苦しい状況にあります。

このような状況下でも一部書店は独自色を打ち出し、コミュニティ機能を強化することで活気ある運営をしています。これは、本を読む人が人とつながりたいという欲求をよく理解しているからだと私は考えています。

今後、同じようなことがオンライン上でもおき、電子書籍を通じてオンライン上で本に関する様々な知的な活動が今後活発に行われていくと予想できます。オンラインの上で読書会が開かれるイメージです。

すでに一部はWebサービスや各種のスマートフォンアプリとして公開されていますが、今後も本が好きな人同士や、あるいは著者や出版社と読者をダイレクトな形でつなぐコミュニティツールが次々と出現してくるはずです。

クラウドは新しい形の図書館になる

本と切っても切れない関係にあるのが図書館です。全ての本が電子書籍化された状況をシュミレーションする(実際にあり得るかは別として)と、図書館の役割は大きく変わってくることが想像できます。

全ての本が電子書籍されてば、地域の図書館は中小規模のクラウドを運営するデータセンターに近い存在になるかもしれません。

ただし、状況によってはそもそも図書館というものが存在しなくなる可能性もあるため、図書館はその役割を定義しなおす必要があるかもしれません。

読むという価値

インターネット上にあらゆるタイプのコンテンツが提供され氾濫するなか、今更ともいえる電子書籍の価値はなんなのか。

著者は読むことで人の想像力をかき立てられることにこそ、読書の価値があると考えています。歴史を振り返っても歴史に名を残す発明家などはもれなく想像力が豊富でした。

スティーブジョブスは、自分の子供にiPadやiPhoneを使わせないようにしていたという話もあるくらいです。マルチメディア全盛だからこそ、活字のみの情報が集約された電子書籍に価値が生まれるのです。

今日のアクション

過去の書籍の歴史をひもときつつ、テクノロジーが未来にどう影響を及ぼすのかを広範囲にわたって考察した内容の濃い本でした。

人間文化とは、言語による伝承の要素が大きいので書籍のあり方が変わることは結果として文化のあり方が変わってくることに繋がります。

未来がこの本に書かれている通りになるかはわかりませんが、電子書籍が普及することで、結果として文化のあり方が変わるのは間違いないと考えています。

kindle voyageが自宅に届くのがさらに楽しみになってきました。

 

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