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フレームワーク思考は役に立たない~【読書レビュー】申し訳ない、御社をつぶしたのは私です

 

問題を解決するためにコンサルタントを呼ぼう

ビジネスの現場では様々な課題を解決するために、複雑なシステム、思考法、フレームワークを導入することがあります。ときには外部から優秀とされるコンサルタントを招きいれることもあるでしょう。それでも、問題が解決しないどころか、返って状況が悪くなるということさえおきます(よく聞きます)。

 

 
 
 
有名コンサルティングファームを渡り歩いた著者が、失敗プロジェクトの事例を挙げながら、その欺瞞をついています。
 
 
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ビジネスは数字だけでは管理できない

最近は日本でも、企業の買収や合併、人員削減の話を当たり前のように聞ききます。多くの場合、これは経営の合理化として行われるため、株価や決算の数値は上向くことが多いです。はたから見ている分にはそれでいいのですが、私は、現場にいる人間からするとたまったものではないだろうと心配になります。

組織が合併することで、それぞれの組織の文化の軋轢が生じます。派閥争いなども起きて空気が殺伐としてしまう可能もあるのです。人員整理をすれば一時的には業績は回復しますが、その後現場の社員の組織への忠誠度の低下、引いては生産性を低下を招くのは必至です。

ビジネスを行うのは所詮人です。人の感情までは数値では管理できないのです。

「測定可能な目標」が弊害を起こす

日本企業でも、一時期過剰に成果主義が持ち上がられた時期がありましたが、うまくいきませんでした。測定可能は数値目標を設定するというやり方は、一見ビジネスにおいて正しいことのように見えて、様々な問題を含んでいます。

事前に目標を低く設定しておくことで、成果を際立たせることもあり得ますし、そもそもその目標に関する数値は与えられた職責の範囲内でコントロールできないという問題もあります。

そして何より、経理や会計の知識が少しあれば自明ですが、帳簿上の数値はいくらでも細工することができます。目の前の損得勘定に流されて、大きな問題に発展したケースはニュースでいくらでも扱われています。

単純な話し合いが効果を発揮する

ロジカルシンキング、ファシリテーション、リーダーシッププログラム

ビジネスの現場ではコミュニケーションにも様々な方法論が導入されます。テクニックを導入することは立派なことなのですが、テクニックは所詮テクニックでしかありません。現場でおこるトラブルの大元をたどると、根本的に利害関係が対立している場合や、単純に仲が悪いというケースが多くあります。

テクニックを導入する前に、立場を越えて、腹を割って話す覚悟と情熱のほうが重要です。問題の8割はコミュニケーションに起因します。

今日のアクション

コンサルティング業界の問題点を指摘しながらも、それを反面教師とした組織論のようにも読み取ることができます。ロジカルシンキングやチームビルディングの本が好きな方は、読んでおくと知見を深めることができる良書です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 

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