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自分探しにはまらない方法

photo credit: I’m like a bird via photopin (license)
私は時間を見つけては、セミナーや勉強会などに参加しているほうです。いわゆる自己啓発セミナーと呼ばれるものは今の世の中に数多く存在しています。中には、怪しいものもあるわけですが、そのような状況に警鐘をならしているのが本書です。自分がセミナーや勉強会に参加している理由を問い直すよいきっかけとなった本です。
■「やりたいこと」を仕事にの押しつけ

この世の中は、「やりたいこと」を仕事にした人だけで構成されるわけではなく、むしろ仕事を「やらなくてはいけないこと」としてやっている人たちで構成されているという認識が抜けているのだ。

自分が就職活動をしていたころはまさにこの風潮が強かったと思います。世の中が成果主義をかかげ、やりたいことで力を発揮しようという、そういう風潮でした。自分はそういう中で、やりたいことを仕事にするか、経済的なこと優先するかでかなり迷った記憶があります。自分の場合は当時学校の教師を目指していましたが、実際は狭き門であり、通常は不安定な身分の講師をしながら何年かかけて正規採用をめざすというスタイルが一般的でした。自分はこの点がいやで結局、民間企業に就職しました。
教員になったにしろ、会社員になったにしろ一つ言えることは、自分の人生の責任は自分でとるしかないということです。やりたいことだけを追いかけるだけが人生ではない。そういう意見もあの時代に表舞台にあってもよかったのではないかと感じます。
■ビジネス化する自分探し

「自分探しホイホイ」とは、もちろん筆者がゴキブリホイホイをもじって、勝手に作った造語だが、ざっくりと言えば、自分探しに出た若者が持っている、”自分らしさを取り戻したい””良きことをして世界とつながりたい””自分の可能性にチャレンジしたい”といったものを指して囲い込もうとするものを指している。

このくだりには、自分も感ずるところがあります。仕事というのは、日常的なものなのでついつい現実逃避をしたくなっていまいます。事実、刺激を求めてセミナーや勉強会に参加している側面は必ずあります。どこか自分が上のステージにたった気分がするというのは嘘ではないと思うのです。
■大事なことはいかにアウトプットするか

現実には個人が自分で主体的に選択肢を選びとることは、簡単なことではなかった。結局は自分で生き方を選び取ることができず、逆に重責に押し潰され、他人の物語に委ねるものがあとをたたない。

単に非日常を求めて、勉強会やセミナーに参加するのであれば、自分はただの現実逃避になってしまう。それがすごくいやだなと感じた時期がありました。一方で会社と家の往復という生活にもうんざり気味だった時期でした。これらの経験から自分が一つ大事にするようになったのは、学んだことをとにかくアウトプットするいうことです。学んだことを生活や仕事の中でどう発揮していくか、あるいはそれがすぐにできないのであれば、ブログに書くことで形に留めておく。ひょっとすれば、それを読んだ誰かが記事の内容を役立ててくれるかもしれない。結局学んだことは、誰かの役に立つことによって、初めて意味をもつと考えるのです。
■今日のまとめ
自分もセミナーや勉強会は大好きです。でも、それが何の役に立つのかを冷静に考えてから、受講するようにしたいと思います。

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