photo credit: Justin Ornellas via photopin cc
パーソナルブランディングということが今ほど重要な時代はないと感じています。どんな仕事やポジションについてもほぼいらない職種はない言えます。
手に職のつく仕事を選ぶなどとよく聴きますが、それは自分から競争の激しい世界に飛び込むだけです。それが嫌ならなんらかの形でセルフブランディングを実践するしかありません。
冒険に出よう (U25サバイバル・マニュアル) (U25 SURVIVAL MANUAL SERIES)
パーソナルブランディングで成功し、「ノマド」という言葉を有名にする一翼を担った著者のセルフブランディング入門書です。
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自分のキーワードを持つ
私がセルフブランディングに興味もつようになったきっかけは、世の中にITエンジニアと呼ばれる人が吐いて捨てるほどいるという事実を肌で実感したときです。
一般にITエンジニアにはプログラマ→システムエンジニア→プロジェクトリーダー→プロジェクトマネージャーというキャリアパスがあると言われています。ですが、実態は所属する組織の力関係に大きく依存する肩書きで、あまり意味をなしません。
また雇用統計ではITエンジニアは日本において、製造業の次に就業人口の多い職種です。ですので、自分を表す言葉をきっちり持っていないと世の中の奔流に流されてしまいかねないと感じています。
キーワードを持つということは、「自分はどんな人間か」「何を強みとしているのか」というタグを自分につけるようなものです。私を見ている皆さんの側からすれば、私の「人となり」を知るためのフックになります。
(中略)
ウェブデザイナーやライターのように「手に職」をつける? ……これもライバルが多く競争も激しいし、自分が今からはじめて勝てるかというと??
私が就職活動をしていたころは、世の中に実力主義が謡われはじめ、これからは手に職を持つ人間の時代だと言われていました。IT産業という仕事柄、就職をしてからも資格取得や、スキルアップの講習会などに参加する機会もありました。
そもそもIT産業にはITスキルスタンダードという考え方があり、国がIT人材の標準化を推進しています。
国家資格です。
昔はスキルを見える化するというのは良い取り組みだと感じていたのですが、今は正直あさはかな発想と仕組みだとしか感じません。
労働集約型の産業でスキルの標準化などをやってしまえば、ラットレースの状態を加速させるだけです。同じスキルレベルを持つ人材であれば、誰でもいいと公的な機関が言っているのです。
同様のことを失業率や国の雇用対策などがマスメディアで報道される時も感じています。
職業訓練云々を公的機関が推進し、、、
若い人ならともかく、ある程度以上の年齢の人にそういう対策をして、どの程度効果があるのだろうと感じてしまいます。もちろん、その結果としての統計値を私は知らないので一概に否定できないのですが、疑問を感じざる得ないです。
弁護士のような資格を持たないと仕事ができない人の中にさえ、仕事がなくて困っている人がいるそうです。であれば一般の仕事での資格取得などいよいよ意味がないのではと感じてしまいます。
損得感情に訴える
いい話は人が運んでくる。これはもう100%間違いない事実です。組織にいても、独立していても間違いありません。別に仕事に限った話でなく、合コンのお誘いだってそうだと言えます。
一度会った人とその後もつき合いを続けていくかどうか。そのポイントとなるのは、この人とつき合うと損か得かという「損得勘定」ではなく、実は、この人とつき合うとどんな感情が揺さぶられるかという「損得感情」にあると思っています。その人と会ったときに、楽しい、嬉しい、元気が出る、勇気が湧くといったポジティブな感情が生じれば、感情が動いた分だけ相手に魅力を感じ、「また会いたい」と思います。
私は地の性格がネガティブな部分があるので、ついつい人の前で「どうせ自分なんて」と言ってしまいそうになります。たまに親しい人に弱音を吐く程度は良いと思うのですが、行きすぎてしまうと人を不快な気分にさせてしまいます。
ネガティブな発言を繰り返す人の周りにはネガティブな人しか集まりません。相手にこの人といると元気になれると感じて貰える人間になることが重要だと今は考えています。
インターネットの世界でも、ソーシャルメディアの台頭によってネガティブコメントを発している人は警戒されるようになっています。ネットもリアルも関係なく、自分がどう見られているかは常に意識する必要があります。
プロフェッショナルな素人になる
「ソーシャルメディア」「フリーランス」「セルフブランディング」「ノマド」の4つを自分を表すキーワードにしています(CHAPTER3–2参照)。 なぜ4つなのか。それは、ひとつの強みではその分野のスペシャリストにはかなわないけれど、4つを掛け合わせることで、自分の土俵をつくることができるからです。
複数の得意分野を組み合わせたクロススキルの重要性は、もう随分前から言われています。
結局、人間の能力は大きく変わりません。パーソナルブランディングといっても、大半の人は無から有を生み出すなどできないのだと考えています。
自分の興味のある分野と得意な分野を組み合わせて、自分なりのブランドにしていくのが一番なのだと考えています。
私がブログをやっている理由もそういう部分があります。仕事柄プログラミングが書けるという部分と自分でオリジナルなコンテンツを作ってみたいという欲求を同時に満たしてくれるものが、独自ドメインでブログの運営をすることにつながりました。今もブログのエントリを考えることと、WordPress,PHPのコーディングをすることを平行してやっています。
別にこれといった実績もないのですが、それでも一年くらいやっているとWordPressについて教えて欲しいとか、ブログの記事ってどう書くのとか人に質問頂くことがあります。ブランディングはこの延長線上にあるものだと感じています。
今日のアクション
タイトルと比較すると内容はかなり堅いブランディングの本だという印象を受けます。前半は著者自身の自叙伝、後半はノウハウの要素の多い本です。ソーシャルメディアの活用方など参考になる点が多く、密度の濃い一冊です。
電子書籍「本好きのためのAmazonKindle読書術」著者。Kindle本総合1位を2度獲得。その他WordPressプラグイン「Sandwiche Adsense」を開発。トライ&エラー可能な人生を目指して活動中。世の中の問題はだいたいコミュニケーションに関わるものなので、もっと気楽にやろうをモットーにブログ「モンハコ」を運営。
詳しいプロフィールはこちら。
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