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最近あまりきかなくなりましたが、一時「地頭力」という言葉がはやりました。簡単にいうと頭の回転が速い人のことです。私の個人的な意見ですが、
日本でロジカルシンキングが役に立つ場所はものすごく少ない
いや、むしろ中途半端に理が立つと損をしかねないと感じるのです。
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人と話すことにはモードがある
コミュニケーションにおいてプレゼンの練習をする場は最近は多くあります。私はプレゼンも大事ですが、実は人話すことも練習する必要があると考えています。人は人と話すときにモードがあるからです。
具体的には、
報告:相手に事実を伝える
説明:相手に理屈を理解させる
説得:相手を納得させる
忠告:相手誤りを修正する
会話:相手と感情を共有する
の5つに分けられます。報告、説明、説得、忠告まではいわゆるロジカルシンキングの領域で対話と呼べるでしょう(もちろん会話も対話の一部といえますが、便宜的に)。
冷静に考えると当たり前なのですが、多くの人はこのモードを意識せずに人と話しています。今人と話しているこの瞬間に自分はどういうモードでいたいのかを自覚することによって、人との話し方のスタイルが大きく変わってきます。
みんなだいたい自分の話を聴いてほしい
日本人のコミュニケーションでやっかいなのは、この対話と会話の区別がそうとう曖昧な点です。誰もがモード意識して話していないので、理屈を説明しているつもりで感情の共有を求めているだけというケースが相当にあるのです。
理屈を説明している場で、相手が無意識の感情の共有を求めている場合が一番やっかいです。この場合に中途半端に理が立つ人がロジカルシンキング的に理屈を説明して、意に添わなかった場合逆鱗の触れてしまう恐れがあります。
この場合、相手がもとめているのはYes(肯定)でもNo(否定)でもなく、Oh!Great!(感嘆、共感)という相槌のようなものです。恋人同士のコミュニケーションならそれでいいですが、日本の場合往々にしてビジネスの現場でこれがあることがあります。
ようするにみんな、俺の話を聞け!5分だけでもいい、いや1時間くらいは付き合ってほしいのです。
対話、会話も練習するものである
よくプレゼンの練習をする勉強会がありますが、私自身は同じくらい対面での話を練習する勉強会があっていいのだと考えています。それくらい対面でする話は難しいです。話をするときの自分のモードを意識するだけでも相手と話すことは随分らくになります。
これに加え、相手の話のペースでイライラしているとか、リラックスしているとか意識するだけでも随分違います。人間は発している言葉と感情が一致してないことが多くあるのです。
私自身、若いころは、ことビジネスの現場では正しいことを誠意をもって説明しさえすればよいと考えていました。ですが、これによって痛い目をみています。結局のところ私は常に対話モードで臨んでいたのですが、相手は対話モードも会話モードもぐちゃぐちゃだったのです。ここをきっちり自覚しないとなかなかミスコミュニケーションの問題から抜けられないのです。
今日のアクション
国会中継をみても、対話と会話がごちゃごちゃで議論になってないことがよくあります。日本人は、単一民族なので言わずとも通うじるという文化がいまだにあります。だから単純なロジカルシンキングは通用しません。人とコミュケーションの中で意思決定を早くするのであればまず、対話と会話と分けて考えることから第一なのです。
電子書籍「本好きのためのAmazonKindle読書術」著者。Kindle本総合1位を2度獲得。その他WordPressプラグイン「Sandwiche Adsense」を開発。トライ&エラー可能な人生を目指して活動中。世の中の問題はだいたいコミュニケーションに関わるものなので、もっと気楽にやろうをモットーにブログ「モンハコ」を運営。
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