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経験知のシェアがうまくいかない3つの理由

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photo credit: » Zitona « via photopin cc

 

情報の共有、特に自分や人の経験に基づく知見、すなわち経験知の共有は難しいと感じています。

私も自分が昔した失敗を人がしていることが目に着くとイライラします。それはダメだと教えたくなります。ですが伝えてもうまく伝わらないまま面倒になることも多々あります。

人にしろチームにしろ、経験知のシェアはどうしてうまくいかないのでしょうか。

 

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前提条件のズレを把握していない

 

人にもチームにもそれぞれに歴史があり、バックグラウンドが全く違います。ですのでシェアしたい経験知の前提となる経験が違えば情報の共有はできなくなります。

たとえばインターネットが登場する前の時代の人に、検索エンジンの話をしたとしても理解されないでしょう。インターネットが存在するという前提条件がないからです。この部分のすりあわせで失敗すると話は最後までかみ合わないまま、情報の共有はうまくいないでしょう。

前提条件のズレは、内容のロスだけでなく共有したい経験知の重要度の位置づけのズレも生み出します。経験知はそもそも直観的にわかりづらいものも多いので、前提条件が違えば、そもそも必要なものかどうかの判断も食い違ってしまうのです。

インターネットのない時代にいって、検索がビジネスになりますと叫んでもだれも相手にしてくれないでしょう。ですが、1990年代中盤くらいなら反応も変わってくるでしょう。

 

共有するということはコストがかかる

 

情報のシェアがうまくいかない理由は、面倒くさいすなわち、コストがかかるからの場合があります。基本的には経験知をシェアするには、内容をまとめるコスト、資料を整理するコスト、話をするためのコストなど様々のコストがかかります。この工数は相手の前提条件によっても変動します。

重要なことはこれらのコストは、経験知を再現するコストとは別に発生するということです。すなわち、

 

(経験知の共有) =  (事象を再現するため工数)   +   (事象を伝える工数)

 

になります。   

ですので、経験知のシェアは基本的に面倒なのです。経験知を伝える側、受け取る側のいずれかでもこのコストかける価値がないと判断しなければ成立しないのです。

 

不確定要素の割合はどのくらいあるか

 

経験知をシェアする上で重要なことは、どこまで再現可能な具体的なアクション落とし込めるかと同時に、その経験の中にコントロールできない不確定要素がどのくらい含まれているかを明確にすることです。特定の人がそばにいたからうまくいったというような属人的ファクターは再現できない場合が多いです。

ものごとは100%自分の力だけで成し遂げるということもないので、どのような出来事にも不確定要素が含まれているはずなのです。この部分を曖昧にすると、経験知のシェアは意味をなさないと考えています。

逆の事象の中から確実に再現できるファクターを取り出してシェアできれば、経験知の共有はうまくいったと言えるのではないでしょうか。

 

今日のアクション

 

どんな仕事にしろ情報の共有なし進められるものはありません。情報の共有、とくに経験知の共有がうまくいかない場合、その理由を明確にする必要があります。

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