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ジョジョの奇妙な冒険の著者、荒木先生の執筆術がブロガーの参考になりすぎて泣ける件〜【読書レビュー】荒木飛呂彦の漫画術

漫画が大好きです。

年間100冊くらいビジネス書を読んでいますが、それと同じくらい漫画も読んでいます。限りある誌面に様々な表現技巧が詰め込まれた、漫画は最高のエンターテインメントです。

その中でも中学生からずっと読んでいる漫画が荒木飛呂彦の「ジョジョの奇妙な冒険」です。その荒木先生が、自身の漫画の描き方をまとめた本を出版されたので読んでみたのですが、内容があまりにもブログの運営に通じる部分がありすぎて、一気に最後まで読んでしまいました。

荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書)

人気漫画家の執筆術からブログ運営について考えてみることにします。

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最初の1ページとタイトルが勝負

荒木先生が新人にころ、もっとも怖かったことは書き上げた原稿を袋からちょっと出しただけで突き返されることだったそうです。

多くの原稿を毎日大量に目を通している目の肥えた編集者にとって、「あ これはこの系統の漫画か」と判断されるとそれ以上読んでもらえなくなるのだそうです。だから最初の一ページ目ととタイトルでいかに読み手を引き込むかが重要になってきます。

ブログの書き方のセオリーとして、タイトルと最初の3行で読書の心をつかむことに徹するということがあります。

私も毎日100以上のブログをチェックしていますが、実際にじっくり読める本数には限りがあるため、自分に興味がある記事をチョイスして読みます。タイトルを見て、どこかで見たことある内容だと見る気がしません。

初見の段階で読者のハートを掴む必要があるのは、漫画もブログも同じなのです。

あこがれの人の模倣以上を目指せ!

ブログを真剣にやっていると、話題になっているブログ読んで研究したり、あこがれのブロガーのマネをしてみたりということがよくします。ただ、参考にはしても結局それだけではただの劣化コピーになってしまうだけです。

漫画の世界でも、あこがれの漫画家の作品を模写するところから始める人が多いそうですが、荒木先生はそれだけでは上達しないと戒めています。

あこがれの人がいることは素晴らしいことなのですが、やはりただ真似るのではなく、「どこが読者に受けているのか」「どうしてこういう書き方をしているのか」という深い分析をしながら必要なら取り入れることが重要なのです。

また、ブログの場合、記事本文だけでなくデザインもあこがれの人の影響を受けすぎるのは微妙なところです。

テンプレートのデザインなどあからさまに人同じようなものになってしまうと、それだけでげんなりされてしまう恐れがあります。こちらもあくまで自分流のカスタマイズが必要だと感じています。

ブログを書く動機付けが読者の共感を呼ぶ

荒木先生は自身の漫画を構成する要素として「キャラクター」「ストーリー」「世界観」「テーマ」が重要であるとしています。

ブログというのは、書き手が主人公のドキュメンタリーだとも言えます。このため、特にキャラクターはとくに重要だと感じています。

ブログの書き手に読者の共感を集めることができれば、技術系のことばかり書いているブログで、いきなり食事の記事を書いても読んでもらえる可能性が高くなります。

本書ではキャラクター作りのためのノウハウとして、主人公の行動の動機をリスト化するということ挙げています。

これはブロガーなら自分がブログを書く理由を動機リスト化するといいと感じました。私の人気ブロガーの多くがこの部分が明確で「劇的に人生を変えるため」であったり「システム屋から音楽家になるため」など、わかりやすい動機付けを掲げています。

自分とういうキャラクターは、ブログを通じて何を実現したいのか。これを整理すればよりブログに深みが出てくる気がします。

今日のアクション

私はこの本を読むまで荒木先生は天才肌で、緻密な計算よりも感覚を重視するタイプの人だと考えていました。ですが、この本を読むと緻密なキャラター設定や細かいストーリー展開のセオリーなど、かなり理詰めで漫画を書いている様子が伺えます。

また、ジョジョに代表される独特な世界観を構成するにあたり、書籍や映画などの膨大なインプットが背景にあることもわかってきて、表現者の姿勢を垣間見れる本とも言えます。

単純にジョジョの奇妙な冒険のファンだったから購入した本だったのですが、想像以上に刺激を受けた一冊でした。おすすめです。

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