Category: 読書×kindle

  • ツンデレは究極のインパクト表現だ

    ツンデレは究極のインパクト表現だ

    photo credit: jen_marq via photopin cc

     

    言葉の使い方を変えるだけで印象は大きく変わるというのは、誰しも経験のあるところです。

    私は大学時代に研究室のプレゼンが苦手でした。内容をうまく伝えられず怒られて、15分のプレゼンで2時間駄目だしをされたこともあります。就職をするときも面接で自分の考えをうまく伝えるのが苦手で苦労しました。

    当時は内容をどうまとめるかばかりに注力していて、どう伝えるかということに意識があまり言っていなかったように思えます。

     

     

    伝え方が9割

     

     

     

    コピーライターとして数々のヒット作を生み出してきた著者のノウハウが凝縮された一冊です。

     

     

    ギャップがあるとモテる

     

    大学時代に友人から

     

    「ギャップがある人がモテるよ」

     

    と散々聞かされました。

    私は考えていることが顔に出やすいタイプなのでよく友人にこういうことを言われていたのです。

     

    その意味で「ツンデレ」は究極のインパクト表現です。

     

    「あなたが好き」よりも「嫌いになりたいのにあなたが好き」のほうが相手に与えるインパクトはそうとう強いです。

     

    納得させたければ、言葉をチームワーク化する

     

    仕事場でよく

     

    「そこは任せる」

    「後はよろしく~」

     

    という言葉を聴きます。状況にもよりますが

     

    「自分で考えるのは面倒くさいからやっておいて」

     

    という真意が読み取れます。そう相手に権限を委譲することと責任の回避がごちゃ混ぜになっていることが多いです。

    仕事の場合、相手との力関係が明確な場合が多いので、この台詞を突きつけられた側は否応なく対応せざる得ないです。ですが、大抵の場合モチベーションは強力の低下しているので、作業の生産性は大きく低下しています。

    また短期的にはそれで仕事をこなしていたとしても、常習化すれば「またか」ということで確実に信頼関係をそこないます。だいたい雰囲気のすさんだ現場では「とにかくやれ」という一方的な指示が飛び交っています。

    このような場合、

     

    「一緒に考えよう」

     

    と自分の考えている姿勢を見せるだけで相手のモチベーションはもの凄く上がります。

     

    体感覚に訴える

     

    本書で赤裸々法という方法が紹介されています。

     

    赤裸々法とは、言葉に体温を感じさせ詩人のようなニュアンスを感じさせる方法のことです。

    例えば、

     

    「くちびるがふるえている。あなたが好き。」

     

    は、くちびるがふるえているという表現によって体温を感じさせることでインパクトをましています。

    一般的に、人間の感覚を利用する割合は視覚87%・聴覚7%・触覚3%・味覚2%・嗅覚1%と言われています。つまり視覚の情報量が極端に多いのです。

    ところが、情報量が多いことと、影響力が強いことはかならずしも一致しません。人間に一番影響を与える感覚は触覚で、視覚の割合は低いと言われています。

    文章も触覚を中心とした体感覚に訴える表現にすることでインパクトを増すことができます。

    日本人はあまりこの手の表現が得意でないかもしれませんが、うまく取りれれば確実の印象を変えられそうです。

     

    今日のアクション

     

    細かいノウハウの詰まった本です。手元において、文章表現の参考書としてもおすすめです。

     

  • 苦境に立つ人によりそうということ

    苦境に立つ人によりそうということ

    photo credit: uckhet via photopin cc

     

    もう10年近く前、社会に出てまもないころに付き合っていた彼女は、うつ病で一年近く仕事を休んでいました。ただ、普段はそういうそぶりをあまり出さず、私も病気についてよくわかっていなかったせいもあり、深く病気のことについて聞いたことはありませんでした。

    付き合いだしてしばらくしてから、彼女の復職がきまりお祝いに食事へ行ったのを覚えています。

    しかし、復職後少しずつ彼女の言動は変わっていき、最終的に一方的に拒絶される形で連絡がとれなくなりました。私も仕事が多忙になってきたこともありそのまま音信不通。

    半年後、友人からの電話で彼女が亡くなったことを知りました。亡くなった理由は最後まで教えてもらえないままです。今思えば、1年ぶりに復職した彼女の負担は相当のはずで、きちんと受け止めるだけの器と適切なアドバイスができていれば、別の展開もあったのではと考えることがあります。

     

    「うつ」とよりそう仕事術 (Nanaブックス)

     

     

    うつ病で2度の休職を経験した著者が、復職へむけた具体的な仕事術をまとめた一冊です。うつ病にかぎらず、気分の落ち込んだときの仕事の乗り切る考え方を学ぶことができます。

     

    「できる」ことを確認する

     

    そもそも何を持って彼女は復職を決めたのだろう。この本を読むとそういう気持ちになってきます。

    本書では、具体的な復職する際の具体的な判断基準を著者の体験から細かく書かれていますが、重度のうつ状態になると家のことすらままならなくなるそうです。

    私が見る限り当時の彼女はそんな酷い状況ではなかったように思います。

    ですが、なんとなく陰のある暗い雰囲気は今になって思えばあったと覚えています。

    ただ当時の未熟な自分にはそれをなんとなく感じることはできても、具体的に何かしてあげたり、悩みごとを引き出すような接し方をするというようなことはできませんでした。

    本書には、日常生活、職場での工夫、その他ささいな言動について医師の視点ではない、リアルな体験からのチェックポイントが書かれています。うつ病のような病気は最終的には症状は目に見えません。本人も気付かないような些細な嚥下を回りの人が暖かく見守る必要があります。

     

    第4の人間関係を構築しておく

     

    直接、うつ病になったり、回復したりする要因ではないかもしれませんが、視野の狭さというのは間接的に大きな要因になると考えています。視野の狭さに対して自覚がないというのは本当に恐ろしいことです。

    何も人間関係を広げる行為をしなかった場合、日常でコミュニケーションを図れる人というのは「家族、親せきなどの血縁関係者」「同僚、顧客などの仕事関係の人」「学生時代からの友人」など限られた世界の人だけです。

    これらの人との関係性はもちろん大事です。ただ、これらの人達との関係性の中で醸成される価値観は、過去の自分の延長線上のものになりがちです。現状に行き詰っている状態であるのならば、そのときに必要なのは利害関係のない人からの今まで考えもしなっかた意見の場合も多いのではないでしょうか。

    その意味において、趣味などを通じて利害関係のない、気のおけない仲間を作っておくことは重要だと感じています。

     

    目標を探すために、欲は否定せずにとっておく

     

    結局人間は将来への希望がもてないとやる気もなくなるし、モチベーションも下がります。日本の経済がよくないと言われているのも半分は現状よりも将来に対する悲観的な展望のほうが多いからです。

    目標を見つけるというのはかなり難しいことで、かりに見つかったとしてもそれが実現可能なものかわかりません。最悪、どうにもできないと悟り余計に自暴自棄になってしまう恐れもあります。

    それでも、将来が現状よりもよくなるという見込みが持てたときに人は少し前に進めるのだと思います。

    そういえば彼女とあんまりそういう話はしてなかったと後悔が残ります。

     

    今日のアクション

     

    今日は震災から丸2年です。苦しい状況の中、それでも食べていくために働かなければならないという方も沢山おられると思います。本書はうつ病などの病気に限らず、広く苦しい状況で仕事をしている人へのエールを感じられる本です。GTDの具体的な実践ノウハウも掲載されているのでおすすめです。

    当時の未熟な自分に読ませたいです。

     

  • 手に職をつける仕事という幻想。資格をとっても仕事はないですよね

    手に職をつける仕事という幻想。資格をとっても仕事はないですよね

    photo credit: Justin Ornellas via photopin cc

     

    パーソナルブランディングということが今ほど重要な時代はないと感じています。どんな仕事やポジションについてもほぼいらない職種はない言えます。

    手に職のつく仕事を選ぶなどとよく聴きますが、それは自分から競争の激しい世界に飛び込むだけです。それが嫌ならなんらかの形でセルフブランディングを実践するしかありません。

     

     

    冒険に出よう (U25サバイバル・マニュアル) (U25 SURVIVAL MANUAL SERIES)

     

     

    パーソナルブランディングで成功し、「ノマド」という言葉を有名にする一翼を担った著者のセルフブランディング入門書です。

     

    自分のキーワードを持つ

     

    私がセルフブランディングに興味もつようになったきっかけは、世の中にITエンジニアと呼ばれる人が吐いて捨てるほどいるという事実を肌で実感したときです。

    一般にITエンジニアにはプログラマ→システムエンジニア→プロジェクトリーダー→プロジェクトマネージャーというキャリアパスがあると言われています。ですが、実態は所属する組織の力関係に大きく依存する肩書きで、あまり意味をなしません。

    また雇用統計ではITエンジニアは日本において、製造業の次に就業人口の多い職種です。ですので、自分を表す言葉をきっちり持っていないと世の中の奔流に流されてしまいかねないと感じています。

     

    キーワードを持つということは、「自分はどんな人間か」「何を強みとしているのか」というタグを自分につけるようなものです。私を見ている皆さんの側からすれば、私の「人となり」を知るためのフックになります。

    (中略)

    ウェブデザイナーやライターのように「手に職」をつける? ……これもライバルが多く競争も激しいし、自分が今からはじめて勝てるかというと??

     

    私が就職活動をしていたころは、世の中に実力主義が謡われはじめ、これからは手に職を持つ人間の時代だと言われていました。IT産業という仕事柄、就職をしてからも資格取得や、スキルアップの講習会などに参加する機会もありました。

    そもそもIT産業にはITスキルスタンダードという考え方があり、国がIT人材の標準化を推進しています。

     

    情報処理推進機構:IT人材育成:ITスキル標準センター:トップ
    国家資格です。

    昔はスキルを見える化するというのは良い取り組みだと感じていたのですが、今は正直あさはかな発想と仕組みだとしか感じません。

    労働集約型の産業でスキルの標準化などをやってしまえば、ラットレースの状態を加速させるだけです。同じスキルレベルを持つ人材であれば、誰でもいいと公的な機関が言っているのです。

    同様のことを失業率や国の雇用対策などがマスメディアで報道される時も感じています。

    職業訓練云々を公的機関が推進し、、、

    若い人ならともかく、ある程度以上の年齢の人にそういう対策をして、どの程度効果があるのだろうと感じてしまいます。もちろん、その結果としての統計値を私は知らないので一概に否定できないのですが、疑問を感じざる得ないです。

    弁護士のような資格を持たないと仕事ができない人の中にさえ、仕事がなくて困っている人がいるそうです。であれば一般の仕事での資格取得などいよいよ意味がないのではと感じてしまいます。

     

    損得感情に訴える

     

    いい話は人が運んでくる。これはもう100%間違いない事実です。組織にいても、独立していても間違いありません。別に仕事に限った話でなく、合コンのお誘いだってそうだと言えます。

     

    一度会った人とその後もつき合いを続けていくかどうか。そのポイントとなるのは、この人とつき合うと損か得かという「損得勘定」ではなく、実は、この人とつき合うとどんな感情が揺さぶられるかという「損得感情」にあると思っています。その人と会ったときに、楽しい、嬉しい、元気が出る、勇気が湧くといったポジティブな感情が生じれば、感情が動いた分だけ相手に魅力を感じ、「また会いたい」と思います。

     

    私は地の性格がネガティブな部分があるので、ついつい人の前で「どうせ自分なんて」と言ってしまいそうになります。たまに親しい人に弱音を吐く程度は良いと思うのですが、行きすぎてしまうと人を不快な気分にさせてしまいます。

    ネガティブな発言を繰り返す人の周りにはネガティブな人しか集まりません。相手にこの人といると元気になれると感じて貰える人間になることが重要だと今は考えています。

    インターネットの世界でも、ソーシャルメディアの台頭によってネガティブコメントを発している人は警戒されるようになっています。ネットもリアルも関係なく、自分がどう見られているかは常に意識する必要があります。

     

    プロフェッショナルな素人になる

     

    「ソーシャルメディア」「フリーランス」「セルフブランディング」「ノマド」の4つを自分を表すキーワードにしています(CHAPTER3–2参照)。 なぜ4つなのか。それは、ひとつの強みではその分野のスペシャリストにはかなわないけれど、4つを掛け合わせることで、自分の土俵をつくることができるからです。

     

    複数の得意分野を組み合わせたクロススキルの重要性は、もう随分前から言われています。

    結局、人間の能力は大きく変わりません。パーソナルブランディングといっても、大半の人は無から有を生み出すなどできないのだと考えています。

    自分の興味のある分野と得意な分野を組み合わせて、自分なりのブランドにしていくのが一番なのだと考えています。

    私がブログをやっている理由もそういう部分があります。仕事柄プログラミングが書けるという部分と自分でオリジナルなコンテンツを作ってみたいという欲求を同時に満たしてくれるものが、独自ドメインでブログの運営をすることにつながりました。今もブログのエントリを考えることと、WordPress,PHPのコーディングをすることを平行してやっています。

    別にこれといった実績もないのですが、それでも一年くらいやっているとWordPressについて教えて欲しいとか、ブログの記事ってどう書くのとか人に質問頂くことがあります。ブランディングはこの延長線上にあるものだと感じています。

     

    今日のアクション

     

    タイトルと比較すると内容はかなり堅いブランディングの本だという印象を受けます。前半は著者自身の自叙伝、後半はノウハウの要素の多い本です。ソーシャルメディアの活用方など参考になる点が多く、密度の濃い一冊です。

     

  • あなたが嫌でもリーダーシップは必要な理由

    あなたが嫌でもリーダーシップは必要な理由

    photo credit: lumaxart via photopin cc

     

    リーダーシップを持ちなさいとよく言われる割にあまり、この人がすごいリーダーだなぁという人とあったことはそれほど多くありません。また日本の場合、リーダーのポジションについてもあまりメリットがないという気もしています。それでも、今の日本にはリーダーシップが必要と主張している本があります。

     

    採用基準

     

    外資系コンサルティングファーム出身でキャリアカウンセラーの著者が、リーダーシップについて考察した一冊です。

     

    そもそも曖昧なリーダーの概念

     

    リーダーシップとかイノベーションなど、横文字にするとなんとなくかっこよく感じて、実際の意味合いはよく分かっていません。

    私が経験する限り、リーダーという肩書きを持つ人の中には、かなりの割合で収支管理のみをする人であったり、指示だしておけばいいというスタンスの人が多いように感じています。そもそも実際の定義がよくわかりません。

    また会社の部門のように永続的に続くチームなのか、プロジェクトのような期限が明確な仕事なのかによってもそのスタイルはかなり変わってくるでしょう。

    本書では、リーダーがこなすべき4つのタスクとして、

    1.目標を掲げる 2.先頭を走る 3.決める 4.伝える

    の4つを挙げています。これだけだと一般論と区別がつきにくいですが、真逆の条件を考えることでこれはリーダーとして絶対にやっていけないというスタイルが見えてきます。すなわち、

    1.目標設定を曖昧にする 2.進捗を人任せにする 3.判断しない 4.大事なことを伝えない

    です。

    私はこれらを一言で言って、

     

    状況をブラックボックス化すること

    だと考えています。

    現状が良い状況なの化、悪い状況なのか、また良い方向へ向かっているのか、悪い方向へ向かっているのかという現状を共有する能力がリーダーとしてのスタートの条件になってくるのです。

    不信感が存在すれば、チームはまとまりを失ってしまうのですから。

     

    カリスマリーダーではなく、リーダーシップキャパシティ

     

    リーダーシップに関して明確にしておきたいのは、日本に不足しているのは「リーダーシップ・キャパシティ」だということです。これは、「日本全体でのリーダーシップの総量」を意味します。

     

    日本では、出る杭は徹底的に打たれます。正直リーダーシップなんか個人的には発揮したくないです。それでも世の中の状況が好転しない以上、個人個人がリーダーシップを発揮して行かざる得ないです。

    ビルゲイツやジョブスを目指す必要はないですが、町内会長クラスのリーダーくらいは目指して見ようと考えています。

     

    リーダーシップは学べるスキル

     

    日本人には、自分はリーダータイプではないと思い込んでいる人もいます。押しが弱いとか、目立つタイプではない、あまり強くモノを言うのが好きではない、子供の頃から委員長にもキャプテンにも選ばれたことがない、などと考え、自分はフォロアータイプだと自ら言う人がいるのです。これは、リーダーシップを極端に狭く定義し、「リーダーとは特殊な人である」とする誤った思い込みからきています。

     

    私は自分のことをリーダータイプだと思っていません。押しも弱いですし、強くモノを言うのも好きではありません。

    実際の経験として、自分が前でたばかりに痛い目にあった経験もあります。

    ですが、最低限のリーダーシップは持っていないとこれからの世の中、どんどん生きづらくなるぞという危機感は持っています。

    ある程度、学んでおいて間違いなく損のないスキルです。自分のリーダーはまちがいなく、自分以外いません。

     

    私は、「リーダーシップを発揮することは、自動車のハンドルを握ることと同じである。リーダーシップを身につければ、自身が人生のコントロールを握ることができる」という表現をよく使います。

     

    今日のアクション

     

    読み始めは外資系企業の組織論のような書き出しで始まりますが、後半はリーダーシップの考え方について、仕事だけでなく日常での活用場面にまで踏み込んで書かれています。採用基準というタイトルですが、活用範囲の広い内容となっています。

     

  • 受け入れられるアドバイスの仕方

    受け入れられるアドバイスの仕方

    photo credit: Thompson Rivers via photopin cc

     

    正論を言っているのに敬遠される。私が少し前まで仕事で考えていた悩みの大半はこんな感じでした。システム開発という仕事は目に見えないものを作る仕事です。クライアントやあるいはチームのリーダーと意見をすり合わせる際、自分の意見が通らず悔しい思いをしたことは何度もあります。コンサルティングスキルに類するものは当然必要になります。

     

    たった1年で“紹介が紹介を生む”コンサルタントになる法 (DO BOOKS)

     

    人にアドバイスをするということはどういうことなのか。その本質を考えさせられる一冊です。

     

    複雑な問題の場合、クライアントはそれをうまく説明できない

     

    本書では、自分あるいは自社のことがわかっていない状況を金魚鉢症候群と読んでいます。金魚鉢が丸いことは外側から見ればあきらかなのに、内側の金魚からはまるでわからないということの例えです。

    業務システムを構築する際によくあることなのですが、発注元のクライアントさんが自社の業務について分かっていないことがよくあります。日常ルーチンでやっている業務を実際にワークフローに落とした場合にかなり複雑になってしまうのですがそれに気づいていないのです。

     

    本書はコンサルタントは行間を読む力が重要だと強調されています。

     

    システム開発においても全く同じです。大体の場合、業務をワークフローに落とすには、通常ケースに加え、決済者がいない場合のイレギュラーパターン、実は管理担当の人は実態を把握してなくて、現場で属人的に回っている業務などが確実に存在します。

    この部分をできる限り的確に押さえておかなければ、のちのちのトラブルを誘発しかねないのです。

     

    本質的な問題はしがらみ

     

    私は数年前までなぜコンサルタントという仕事が成立するのか理解できていませんでした。現場の人間は大半は気づいていることをわざわざ外部の人からアドバイスを受けているというケースを何度か見かけたからです。

     

    別にお金を払ってわかりきっていることを聴くことはないのに

     

    と何度も考えたことがあります。もちろんコンサルタントにはいくつもの会社とやりとりをする中で得た独自のノウハウというものがあると考えていますが、そのレベルの問題まで到達していないことも多くあります。ですが世の中、立場上言えないこと、気づかないことということが沢山あります。私はこのころ組織における立場というものに鈍感だったのです。

    本書では、立場が生み出す心理的葛藤ということを強調されています。コンサルティングとは、この心理的葛藤も和らげながら、問題の解決へ導いていく作業だと定義しています。

    なんというか20代の自分に聴かせたい内容です。

     

    アドバイスは知的エンターテイメント

     

    私が20代のころ、人と議論をして衝突することは正義であると心のどこかで考えていた節がありました。正しいことを言っているのだから受け入れられるはずという自負があったのです。そんな訳はありませんね。人間は最終的に人を好きか嫌いでしかジャッジできません。

    著者はコンサルタントを単なるサービス業ではなく、知的エンターテインメント業だと定義しています。確かに聴いていてワクワクするアドバイスなら受け入れやすいですよね。人間は知らないことを知ることに喜びを得ることができる生き物です。耳の痛いアドバイスも、それを上回る知的発見を相手に感じさせることができたら成立する可能性は高まりますよね。

    伝える内容と同時に、伝え方も重要なのです。

     

    今日のアクション

     

    当ブログのタイトルはモンハコ~問題の8割はコミュニケーションです。伝え方を変えるだけで結果が大きく変わることってたくさんあるという思いからこのタイトルも付けています。

    人のアドバイスするのはどんな場面においても本当に難しいです。私は今でも押しつけになっていないか緊張することがあります。アドバイスとはどうあるべきか考えさせられる本です。

     

     

  • ライフワークをキャリアに変える方法

    ライフワークをキャリアに変える方法

    photo credit: Lifeworks China 2008 via photopin cc

     

    キャリアとはなんなのか。社会に出てもうすぐ10年になりますが、この間キャリアという言葉にかなり悩みました。安定したい、挑戦もしたいそんな悶々とした気持ちに苛まれたまま、30代半ばを迎えてしまいました。

     

    「キャリア未来地図」の描き方

     

     

    これからの10年のキャリアを考える上で参考になる一冊です。

     

    キャリア未来地図を描こう

     

    本書ではライスワークとライフワークの一方、あるいは双方を昇華させて、キャリアの未来地図を描くことを主張しています。

    私の世代のキャリア感を方向付けているキーワードに、成果主義とワークライフバランスという言葉があります。

    実力主義、成果主義は私が就職を意識した前後くらいから強く言われ始めた言葉で、日本で初めて大手の電機メーカーが導入したことで話題になりました。一方でワークライフバランスは、仕事と私生活のバランスをいかにとるかという言葉です。いつのころからか当たり前のように言われるようになってきました。

    この両方の共通しているのが、人生全体をどうデザインするかという視点の欠如です。

    私は20代のころは、同僚や先輩に恵まれたこともあり「キャリア=仕事=会社」というシンプルな方程式ができあがっていました。そのため、ちょうど30歳を迎えるころに組織の改変や周囲とのコミュニケーションの問題で行き詰まったときに発想の切り替えができずにかなり苦労しました。

    なにせ休日は飲みに行くか寝ているのがほとんどの生活だったので、仕事がうまくいかなくなると人生の8割から9割くらいが辛い状態になってしまいました。

    そう単純な仕事か余暇かという一本道キャリア論は、実はハイリスクな側面を持っているのです。

     

    キャリアとはノウハウとエネルギーの蓄積

     

    本書ではキャリアデザインのリソースを「労働」「仕事」「趣味」「特技」すべてのゾーンを自在に動き、複合的に形成されるノウハウとエネルギーであると定義しています。つまり、キャリアを形成するものは直接的にお金を手に入れる仕事(ライスワーク)だけではないと主張しています。

    今は時間とお金の許す限りオフの日はスポーツ、イベント、オフ会と様々なところに顔を出すようにしています。直接的にお金得ている活動ではないですが、このことによって得られる視野の広がりは代えがたいものがあります。

    特に私の場合、仲のよい友人も類似した職種の人間が多く、悩みを相談しても自分の予想を超える範囲の発想はなかなか出てきませんが、異業種や異なる世代の方に話しを聞くことは新しい視点やヒントを貰うことができます。

    今はこういう経験も含めてキャリアへつながっていると考えるようになってきました。

     

    創造と消費の一線を越える

     

    とは言いつつもただイベントに参加するのでは、何も生み出しません。イベントやオフ会などを経て、もう一度私が提供できる価値とは何かの問いかけが現在でも進行中です。

    私の場合は一つの形として、自分の得たものをインターネット上にアウトプットすることを重視しています。今のところサーバー料金まで考えるとブログの活動も消費活動に入るのですが、私のブログをたまたまでも読んだ方に何か役に立つ情報が載っていると感じて貰えれば(すなわち創造的活動)と考えています。

    まだまだ道半ばですが。。。

     

    今日のアクション

     

    章と章の間のコラムに、著者のお二人の実体験が書かれています。具体的な事例で参考になります。キャリアとは何かを考える上でおすすめです。

     

  • あと半年で35歳なのですが何か?

    あと半年で35歳なのですが何か?

    photo credit: trazomfreak via photopin cc

     

    この前30代に突入したばかりだと感じていたのですが、もうあと半年で35歳です。かなり実感がわかないながらも、時間を無駄にしてはいけないと感じています。

     

    人とお金をどんどん引きつける35歳からのルール

     

     

    35歳という自分の年齢がどういう段階なのか。客観視して考える参考書になる本です。

     

    ルール:仕事に年齢は関係ないは大嘘

     

    年相応ということは少し自覚したほうがいいかもと最近感じています。現代の人は自分の年齢×0.8歳の感覚で暮らしているそうです。

    例えば私の場合、34×0.8= 27.2 歳ということになります。

    「アラフォー」「女子会」という言葉で年齢の自覚を薄くしていると批判しています。確かに年齢に対する感覚は一昔前に比べて、若さを強調するような風潮はあるのかもしれません。

    一方で仕事や経済を巡る環境は少し前の世代の35歳に比べて、今の35歳前後の人は厳しいというケースが多い気がしています。

     

    私のような35歳前後の世代をロスジェネ世代というそうです。

     

    私より上の世代には、バブル時代を経験した方もいますが、正直なところそのころの話を聞いても未だに理解ができない話があります。いくら大手の会社とは言え、入社祝いに海外旅行があったとか、内定者を集めて豪華なパーティーを開いていたとかいう話を聞きますが、リアリティを全く感じません。

    私が学生の頃は、今に比べると日本経済の将来の見通しは楽観的なところが残っており、景気が悪いだなんだかんだ言いながらも就職していく先輩の背中を眺めていました。大手電機メーカーの富士通が大手企業で初めて実力主義の給与体系を採用し話題になったころです。社会に出てから状況がどんどん悪くなっていく、それを肌で感じているのが今の35歳前後の人ではないでしょうか。

    今の20代の人は「ゆとり世代」とも呼ばれていますが、私が直接会ったことのある人を見る限り厳しい状況を前提に立派な仕事をしている人も多く見受けられます。状況が良くないことはわかりきっている訳ですから、それなりの感覚の持ち主ならきちんと力をつけてやっていこうと考える人も多くいて当然です。

    年齢的にも世代的にも分水嶺に立たざる得ない状況にある。それが今の35歳だと感じています。

     

    ルール:声を掛けるなら、あえて高嶺の花に挑戦

     

    私も含め同世代の友人の半分くらいは独身です。

     

    著者は、学生時代男女比9:1の環境で大学生活を送っていたそうです。このため、大学の女性は必然的にちやほやされていたようです。

    これは私の学生時代の環境とかなり似ています。

    私も大学は理系の単科大でしかも地方のさらに田舎だったこともあり、学内の女性はもれなく引く手あまたでした。

     

    少数派はそれだけで価値がある

     

    実感としてものすごく分かります。学内の中では、男性であること自体がレッドオーシャンだったのです。ちなみに私の大学では、美人な女性が一人入学してくると周りに取り巻きができていました。女性一人の周りを男性が十数人を取り囲んでいたのです。まさにレッドオーシャンの縮図ですね。

     

    著者は学生時代にキャンペーンガールの募集なら女性ばかり集まるはずと、男性であるにも関わらず、キャンペーンガールの募集に申し込み、なんと女性を面接するスタッフになったそうです。

     

    。。。

     

    そんな手があったのか。そんな感じですね。私は学生時代このレッドオーシャンの中でもがき続けていましたが。

    恋愛もビジネスのレッドオーシャンの中にいてはラットレースに巻き込まれるだけですね。一般的にもよく言われる話ですが、ものすごく美人なのに適齢期を迎えて結婚していない女性は、実は美人すして逆に敬遠されていることも多いようです。

     

    。。。明日から頑張ります。

     

    ルール:デジタルネイティブ世代を自覚し、自分自身を信用してもらう

     

    私が大学に入学したのは1997年。まだパソコンが一人に一台というほどの時代ではありませんでした。翌年にWinddows98が登場し、一気にパソコンがパーソナルユースになった最初の世代です。

    私が高校性くらいのころまでは、情報処理は特殊技能であり、ある種オタク的なイメージがつきまとっていました。ですが、今や小学生でもスマートフォンでインターネットへ常時接続できる時代です。

    上の世代の方の中にはパソコンは仕事の道具としか感じていない方も多いように感じています。いろいろな点でデジタル機器やインターネットに対する感覚に世代差があることは自覚しておく必要があると感じています。

    また、Teitter、Facebookといったソーシャルメディアの登場で個人の信用力はより重要度を増しています。インターネットは個人が主役のメディアであることはまちがいないと感じています。今後、自分自身をブランディングしていく活動はより重要度をましてくるでしょう。

     

    今日のアクション

     

    著者は35歳で一念発起して、起業をされています。本書は、仕事、お金、恋愛、人間関係など年齢相応の振る舞い方に対する指南書です。35歳という年齢もそうですが、世代的にも生きる指針が難しいなぁと最近感じているので、参考にしたい一冊です。

     

  • 選択理論で手に入れる人間関係でイライラしない心構え

    選択理論で手に入れる人間関係でイライラしない心構え

    photo credit: ThomasThomas via photopin cc

     

    人間関係でストレスを抱えたくない

     

    日常でおこる悩み事の原因の多くは人間関係です。これが軽減できたらと常々考えています。

    選択理論という心理学の分野があり、以前から興味がありました。ですが、選択理論の本に手にとってみたのですが分厚くて私には少しハードルが高く挫折しました。簡単に読める入門書はないかと探していたところこちらの本を見つけました。

     

    人間関係をしなやかにする たったひとつのルール はじめての選択理論

     

     

    選択理論って、興味あるけど難しそうという方におすすめの一冊です。

     

    コントロールできないものとできるものを自覚する

     

    選択理論の基本は、自分でコントロールできるものとできないものを明確に意識することにあります。ざっくりいうと、他人や過去、感情などです。

    他人が自分の思い通りに動いてくれないことをストレスに感じるようになると手の着けようがなくなります。特に職場では明確な力関係があるので、部下が言うことを聞かない、上司の気にいらないなどは強力なストレスになります(私がそうです)。

    仕事で一緒にプロジェクトをこなしていく上で摩擦は避けられないところですが、人はコントロールできないと自覚することで少しは気が楽になり、「坊主憎けりゃ畩まで憎い」のような状態は回避できるかもしれません。

     

    自分の中にあるコントロールできる部分を知る

     

    選択理論では人の行動を「行為」「思考」「感情」「生理反応」にわけています。

     

    私たちの行動には、直接コントロールできるものとできないものがあります。 自分の意思で直接コントロールできるものは、〈行為〉と〈思考〉という前輪です。前輪はハンドルを動かすことで向きを変えることができます。

     

    自分の中にあるコントロールできるものを自覚しておくことで、自分の制御が随分楽になります。実のところ、当たり前のことのようなのですが、一度言語化してみるというのは重要なことだと感じています。

     

    自分にとってのストレスとは何か

     

    一般的にストレスとは「心に負荷がかかっている状態」と捉えられているようですが、選択理論から見ると、ストレスとは「願っていること」と「現在手に入れていること」が釣り合っていない状況を示すことになります。

     

    自分の願っていることを知るというのはかなり難しいことです。自分のことを自分でよく観察する癖をつけなければなかなか自覚できません。

    仕事一つをとってもそうです。もし仕事が嫌だと感じているなら、それを要素分解してみる必要があります。仕事の内容がいやなのか。職場の人間関係が嫌なのか。それとも過剰に忙しいことが嫌なのか。それによって対応は変わってきます。

    目の前の人にイライラしているつもりが実はただの肩こりが原因だったということはよくある話です。常日頃から自分に問いかけをしておく必要があるのです。

     

    スルー力を身につける

     

    選択理論を身につけるということのひとつとして、〈スルー力〉を高めることも必要なんですよ」とお伝えしたところ、とても多くの方がこの〈スルー力〉を気に入ってくださったので驚きました。

     

    選択理論はコミュニケーションのための心理学というよりはセルフマネジメントのための心理学という印象です。なので、選択理論的に物事を考えたからといって、不仲な人と簡単に仲良くなることはできないですし、誹謗中傷をしてくる人はしてくるでしょう。

    結局のところそういう人とは心理的に距離をおけばいいのだと考えています。

    みんなの好かれようとしてもつかれるだけです。結局イライラしている相手に執着している何かがあるのです。

     

    今日のアクション

     

    本書を読みながら映画「ショーシャンクの空に」を思い出しました。

    この映画には人の心は縛れないというメッセージの含まれていました。選択理論にも結局のところ、人の心は縛れないという強いメッセージ性を感じました。もう少し深めてみたい分野です。

     

  • 説得力を持って話す方法

    説得力を持って話す方法

    photo credit: slalit via photopin cc

     

    人と同じことを言っているのに相手にされない。なぜか損をしているような気がする。私にはそういう感覚を覚えた経験が何度もあります。プレゼンでもうまくまとめたつもりなのに強烈にダメだしをされたこともあります。話す内容に問題があるのではなく、話し方に問題があると気づいたのは随分後の話です。

     

     

    その話し方では軽すぎます!  エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』

     

     

    人前で話す上での実践的なテクニックが詰まった一冊です。

     

    推測を話さない

     

    私の職業はシステム開発です。最終的にはコンピューター上で動くものですから、0と1の世界に落とし込む必要があります。そのため、事実と推論はできる限り分けるよう言葉の使い方を注意しています。

    推論の部分を事実のように表現する人がいますが、大抵の場合

     

    あっ、この人わかってないな

     

    と見抜かれてしまいます。バカにされる程度ならいいのですが、ときにシステムのトラブルも招きかねません。表現が曖昧な人仕事をする場合、苦労することが多いです。

    人前でスピーチをする場合も同じでしょう。自分のわかっていることを明確にして話すほうが好感をもたれるはずです。

     

    疑問を持って登壇する

     

    人前で話す上で一番緊張するのは最初に登壇するときです。この状況を乗り切る方法として本書では、登壇する際にどのくらいの人が集まっているのか、男女の割合はどのくらいか、席は十分にあるかといった疑問を考えながら登壇するという方法を推奨しています。こうすることで聴衆とアイコンタクトをとっているように受け止めてもらえるそうです。

    人前に立つときってホントに緊張します。これまでそういう機会があると最初に何を話そうということばかりで頭がいっぱいでした。今後はこういう考え方をしながらやってみます。

     

    固定点を作ることで緊張が和らぐ

     

    人前で話すときのマイクをハンドマイクにするとマイクを握る力で、立っているときのバランスがとれ、緊張感が和らぐそうです。

    このテクニックはスライドを利用するプレゼンなどでも応用できます。スライドのリモコンやレーザーポインタを握ることを意識することで、緊張をやわらげる効果がありそうです。

     

    今日のアクション

     

    本書は著者の経験とテクニックが散りばめられた内容となっています。人前で話す機会があれば一読するだけですぐに活用できそうなテクニックがたくさん載っています。

     

    実は2月10日にあるブロガー向けのアクセス解析イベントでL.T(ショートプレゼン)に挑戦する予定です。本書を参考にしてみよう考えています。

     

    2月10日 Google Analyticsアクセス解析セミナー(東京都)
    最近はアクセス解析も勉強しています

  • あきらめずにやりぬく人に変わる方法

    あきらめずにやりぬく人に変わる方法

    photo credit: felixbernet via photopin cc

     

    2013年も10日が過ぎました。今年の元旦にダイエットやランニングなど継続的な目標を立てている方は継続できているでしょうか。もうすでに挫折しそうなら、今のうちなら軌道修正できます。

     

    あきらめずにやりぬく人に変わる方法 (中経の文庫 さ 17-2)

     

    心理学的観点から物事を継続する仕組みに作りついてに書かれた一冊です。

     

    賞賛・変化・蓄積を味方につける

     

    コツコツやることが続かない最大の理由は飽きるだとことだと感じています。マンネリと退屈は人生の最大の敵です。この状況をうみださないためには、人に褒めてもらうこと、変わっていく自分を確認すること、蓄積を感じることです。

    片づけ士の小松易士が主催している片づけ研究会という会があります。片づけをテーマに月に一度集まって、真逆の行動という「靴をそろえる」「寝る前にテーブルを拭く」といった小さなルールを一つだけ決めて、それをひと月の間実践できたかを報告する、シンプルに表現するとそれだけの会です。

     

    日本初!かたづけ専門コンサルティング – スッキリ・ラボ|東京
    片づけ研究会は地味そうで合理的です

     

    一見すると地味に感じられますが、小さな行動を継続できたかどうかを報告する会というのは、賞賛・変化・蓄積の観点から考えればものすごく合理的な会だと言えます。

     

    行き過ぎには注意する

     

    実は「三日坊主」以外にも、ものごとの継続を阻む要因があります。

    それは、「行きすぎ」です。

    (中略)

    心理学的見地からすると、長期的に達成すべき目標を、短期間で一気に成し遂げようとする人は、感情的になんらかの問題を抱えているケースが多いとされています。

     

    私は個人的にあまり気分に波を作りたくないほうです。気持ちの波を作らない取組はいろいろありますが、ルーチンタスクを確実にこなすというのは有効な方法だと感じています。日々やることの分量を調子が良くても増やしすぎないことが重要だという実感があります。

    片づけも一気にやらずにすこしずつが重要です。

     

    時間と場所を書きだす

     

    私も自分の体験として、部屋の片づけができていないのは、片づけという作業を具体的な行動にまで分解できていないということです。何を、いつ、どこに置くというのをきっちりと明文化しておくだけでかなりの部分が改善されます。

    小松氏は片づけのコンサルティングをされるときは間取り図と一日の標準タイムテーブルから一日にさける片づけの時間と場所を算出して指導をされるそうです。

     

    ネガティブなイメージが原動力になる

     

    一般的には「成功者は成功するイメージを思い描く」とよく言われます。しかし実は、華々しい成功イメージを思い浮かべるより、「絶対にこうはなりたくない」というネガティブなイメージのほうが、ものごとを続けるときのモチベーションになります。

     

    私はプラス思考がなかなかできないタイプの人間です。そもそもダイエットにしろや貯金などにしても、太りすぎで病気になったとか、お金で苦労したという人のほうがモチベーションが高くなるのは当たり前なのだと感じます。

    私の場合、学生のころに友人がちらかりまくった部屋に押しかけてきて、しかもその中に片思いの子がいてドン引きをされるという苦い思い出があります。もうあのような経験はしたくないので、ある程度きれいな状態を保っておきたいです。

     

    モチベーションの高いうちに一気に仕組みを作る

     

    結局精神論は長続きしません。最初に仕組みを作ってしまうのが一番有効です。一年の計は元旦にありといわれるように継続的に何かに取組むなら今月が一番モチベーションが高いはずです。あとになればなるほど落ちていくことが多いので、今のうちに仕組みを作ることを考えておくとのちのち効いてきます。

     

    今日のアクション

     

    継続力に関する本はたくさん出ていますが、本書はところどころに一般的に言われていることをひっくり返すことが書かれています。精神論だけで継続は無理だと考えている方にお勧めです。